太田製作所(嬉野市吉田)
今回は、嬉野市でイノシシなどの人や農作物に被害を与える、害獣を捕まえるための罠を作っている会社を取材してきました。
害獣を駆除する「罠」はどんなもの?
代表の太田さん「佐賀県はイノシシとかアライグマとかが山の中にたくさんいて、そういうイノシシとかを駆除したり、狩猟で捕まえたりするようなワナを作っています」
くくり罠
これを地面に埋めて、イノシシが通った時にイノシシの足を捕まえます。
※使用には狩猟免許が必要です
イノシシが栗を食べに行こうとルンルンで行っているときに、この罠を踏むと…ガシャン!
と、大きな音がして、しっかりとイノシシの足を捕まえます。
箱罠
この箱にある餌を食べたらイノシシが捕まるようになっています。
※使用には狩猟免許が必要です
箱の中の餌には支え棒のようなものがあり、餌を動かすことで棒が倒れる瞬間に檻が閉まるようになっています。
暴れても出られないほど頑丈に出来ており、扉が絶対開かないようになっているそうです。
この箱罠にイノシシがかかったということで案内してもらいました!
箱罠に2匹のイノシシが捕まっていました。
子どもでも畑などを荒らすので害獣なんだそうです。
害獣駆除の理由
太田さんたちが捕まえても猟師が少ないので、捕まえる数以上に増えているそうです。
嬉野市の害獣問題の現状
捕獲した人に補助金を出すなどで対策しているが、高齢化や猟師不足などで数や被害は増加傾向
太田さんはワナを作るだけでなく、嬉野市内約30か所にワナを設置して年間100頭ほどの害獣を捕まえています。
太田さん「元々私は農家だったんです。イノシシたちの襲撃を受けて、イノシシたちを捕まえようという気持ちになったのがキッカケです」
こうしてワナづくりを始めた太田さん。
しかしどう使ったらいいか、捕まえた後はどうすればいいかなどの質問が多く届いたんだとか。
そこで太田さん、あることを始めました。
太田さん「自分がYouTubeの配信もしています。相談はかなり多かったので、こういう風に罠を使った方がいいとか、ノウハウを配信しています」
ワナづくり、そしてYouTube配信を通じて太田さんには伝えたいものがあるんだそうです。
太田さん「若い人たちに猟師になってもらって、農村を守っているという姿になってほしい。自分たちが守れるところは自分の家周りくらいなので、そういう人達が増えてもらえれば町も守れて、県も守れる。他の人たちも守っていくのかなと思っています」
猟師を増やし、地元の農業を守りたいと語る太田さん。
しかしそんな太田さんに、今ちょっとした悩みが…
それがこの「WANA-Tシャツ」に関することなんだそうです。
このTシャツは、嬉野温泉駅の開業の時、イノシシ肉をふるまうというイベントをやって、このTシャツも販売しようと思ったところ、開業イベントにTシャツが来ず、大量に在庫を抱えるというワナに自らかかってしまったそうです。
店舗または太田製作所のHPから購入可能!2200円
農林水産省のまとめによると、2020年度イノシシを含む野生鳥獣の被害は全国で何と約161億円の被害が。161億円のうち、46億円の被害をイノシシがもたらしています。
イノシシ1頭捕まえると、1万数千円の補助金(市+県+国)が出るそうです。
害獣被害に悩んでいる方は太田さんに相談してみてはいかがでしょうか?
【2022年10月10日放送 かちかちPress これってニューっす!より】