1. TOP
  2. 記事一覧
  3. ピックアップ
  4. 全国シェア6割!卒業アルバムの"台紙" 紙加工業界のパイオニア「佐賀板紙」

ピックアップ

pickup

2023.01.08

全国シェア6割!卒業アルバムの"台紙" 紙加工業界のパイオニア「佐賀板紙」

今回は、「佐賀板紙株式会社」小城市牛津町の本社工場に潜入!

2022年12月13日、記念すべき創立100周年を迎えた歴史ある企業です。

そんな佐賀板紙は小城市牛津町と佐賀市久保田町に工場を持ち、紙加工品の製造を行っています。

佐賀板紙メイン製品「紙管」

こちらがメインで製品している「紙管」は、身近な物で言うとトイレットペーパーの芯や、家庭用ラップの芯、他には製紙工場でつくられる紙の芯として使われています。

紙管の材料の「原紙」

1日約30本使用しています。

「原紙」の1枚の厚さは0.3mm~1mmあり、厚さにもよりますが原紙1本の長さは1000~2000メートルにもなるのだとか!

原紙を製品の寸法に合わせカット

まずはこちらの機械で製品の寸法に合わせ、原紙をカット!

細くカットされた原紙はこのように巻き取られていきます。

傷がついている端の部分は除去!

上の方で吸い取って切れ端は集められ、板紙の原料などに再利用されるそうです。

カットした原紙をセット

カットした原紙をセットし、いよいよここから筒の形にしていきます!

接着剤で原紙を貼り合わせ強度をアップ!

生クリームのような白いものが接着剤です。

鉄の芯にカットした原料を巻き付ける

鉄の芯に巻かれて、紙管のような形に製造されていきます。

必要な長さにカット

先ほど製造されてきたのがカットされていきます。

カットされたものが流れてきて、このマシーンでコンテナに紙管をセットしていきます。

重さは約8kg!

かなりの強度になっており、座ってもびくともしません。

こちらの紙管は新聞に使われる紙を巻き付けるための紙管。様々な厚さの紙を20枚巻き付けています。枚数を重ねるほどに強度が増すそうです。
新聞の工場は紙を巻き付けるスピードが速いので強度が必要です。そのために厚い丈夫な紙管が必要になるんだそうです。

こうして製造された紙管は厳しい検査を受け、出荷されていきます。

そして、佐賀板紙では紙管の他にも紙を貼り合せて1枚の板状に仕上げた貼合製品も製造!

こちらではその中でも…?

卒業アルバムなどの台紙

卒業アルバム台紙の全国シェアは6割!

日本全国、半分以上が「佐賀板紙」で作られているという事なんです。

アルバムの寸法に合わせ 板状の紙をカット

製品の大きさに合わせ、板状の紙をカットするこれらの機械には「カットするときに紙の粉が出ない」という特徴があります。

通常、紙をカットすると出る粉「紙粉」が出てしまいますが、こちらの機械で断裁すると、紙粉が出ないようになっています。

紙粉が付くと、化粧紙などを貼る際凹凸ができてしまうんです。

それを予防するために「機械の刃」を工夫しています。

「佐賀板紙」さんで色々と試行錯誤して編み出したため、詳細は企業秘密なんだそうです。

めくれや角の潰れがないかチェック

試行錯誤あっての全国シェア6割!

カットが終わった台紙はめくれや角の潰れがないかなど、しっかりチェックされ、出荷されていきます。

アングル

こちらはアングルという製品。

原紙を何枚も貼り付け、折り目をつけたりカットしたりしてL字型に成形したものです。大きさや形は様々で、アングルには用途に合わせ様々な種類があるんです。

アングルは荷物の保護材として荷物などの角に当てることでバンドからの傷を防止。

段ボールを積んだ時の荷崩れ防止にも使用できます。

ワンタッチアングル

こちらはワンタッチアングル。中央にVカットの加工を施し、簡単に家具などの角を保護することができます。

ちなみに、ワンタッチアングルは1日に4000~5000個製造するほどのヒット製品!
その他にもたくさんのVカット加工を入れて筒状の製品を保護するものなど、さまざまな加工をしています。

営業部主任 藤川さん「100周年で様々な知識を得たのでそれを活かして、今後紙で新しい製品だったり、環境に優しい製品を作っていけるように頑張っていきたいと思います」

【2023年1月5日放送 かちかちPress 工場walkerより】

関連記事

RECOMMEND