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2025.03.10

全国初!使える化粧品を必要な人へ届ける「コスメギフトプロジェクト」始動

「より多くの女性を美しく!前向きに!」をスローガンに、佐賀県が全国初の取り組みを始めました。その名も「佐賀県コスメギフトプロジェクト」。コスメ産業界の課題解決と、経済的に苦しい家庭への支援を同時に実現する、画期的な取り組みです。

5000億円分の化粧品が捨てられる現実

このプロジェクトの背景には、驚くべき事実がありました。コスメ産業界では、年間約5,000億円分以上、生産量全体の約2割もの化粧品が廃棄処分されているのです。

「品質に何の問題もないのに、シーズンごとの新製品との入れ替えなどのため、行き場を失って廃棄せざるを得ない化粧品が実に生産量の約2割、その金額が年間5000億円分以上にもなっているんです」とリポーターは驚きを隠せません。

コスメバンクと佐賀県の画期的な連携

この問題に取り組むため、2021年から「コスメバンク」という取り組みが始まりました。コスメ企業から余剰在庫の化粧品を無料で提供してもらい、全国の支援団体を通じて必要な家庭に届けるというものです。

そして2025年2月、佐賀県がこの「コスメバンク」と連携し、「佐賀県コスメギフトプロジェクト」をスタートさせました。都道府県単位でコスメバンクを支援する自治体は、佐賀県が初めてです。

佐賀県が全国初の支援を開始

そこで、佐賀県が「コスメバンク」事業をより持続可能な活動にするために、2025年2月に「佐賀県コスメギフトプロジェクト」を立ち上げました。県とジャパンコスメティックセンターが連携し、コスメバンクから提供された化粧品の包装と発送作業を就労支援施設へ委託します。

都道府県単位で支援協力を行う自治体は、佐賀県が初めてとなります。

就労支援施設での新たな仕事創出

プロジェクトでは、コスメバンクから提供された化粧品の包装と発送作業を、県内の就労支援施設に委託しています。

小城市にある就労継続支援事業所「ユニーズ」では、障がいを持つ方7人が新しい仕事に取り組んでいます。「県からコスメの詰め込み作業の仕事を頂いて、障害者施設B型の方でさせて頂いております」と施設の担当者は語ります。

1000世帯分のコスメギフトを用意

今回の委託作業で、1000世帯分のコスメギフトを用意することができました。包装されたコスメギフトは、県内の社会福祉協議会、こども宅食やひとり親支援団体など、21団体へ発送されます。

あるひとり親支援団体には200世帯分が届けられました。団体の代表は「お母さんたちすごい喜びます。前回受け取った時も、この高級商品がすごい助かるって言われて、娘さんと一緒に分けて使ってるんです」と喜びの声を伝えます。

受け取る側の反応

配布先からは感謝の声が多く寄せられる一方で、意外な反応もあったといいます。

「いつも買えないものを自分たちも使っていいんですか?という声が多いんです」と、ひとり親支援団体の担当者は語ります。「これはみんなの思いが詰まっているから、お母さんにとってのエールだよ」と伝えているそうです。

今後の展開:寄付金募集と次回配布予定

このプロジェクトをより持続可能なものにするため、寄付を募る運営基金が設立されました。集まった寄付金は、就労支援施設での包装作業の委託費に活用されます。

今回用意された1,000世帯分のコスメギフトはほぼ配布完了し、次回は2025年5月以降に配布される予定です。

「経済的な理由で化粧品購入が難しい」「コスメギフトを配布してほしい」という方は、佐賀県コスメギフトプロジェクト窓口(ジャパンコスメティックセンター内 TEL: 0955-53-8700)までご相談ください。

佐賀県発のこの取り組みが、多くの女性たちに希望と自信をもたらし、さらには全国に広がっていくことが期待されます。

【2025年3月5日放送 かちかちLIVE つぐまさがGO!より】

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