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まるで写真!?息をのむほどリアルな写実絵画の世界 佐賀県立美術館「写実絵画の精鋭展」
佐賀県立美術館で開催中の「写実絵画の精鋭展」が注目を集めています。この展覧会では、リアルな描写力で観る者を魅了する写実絵画の世界が広がっています。今回は、展覧会の魅力と、出展作家の一人である鶴友那さんの制作現場に密着した様子をお伝えします。
息をのむほどリアルな写実絵画の世界
「写実絵画の精鋭展」では、千葉市にある「ホキ美術館」の所蔵品約60点もの作品が展示されています。展示室に足を踏み入れると、まるで写真かと見紛うほどの精密な絵画の数々に、来場者は足を止めて見入っています。
「髪の毛どうやって描いているの?」「川の流れの動きがあまりにもリアル」といった声が聞こえてくるほど、その描写力には目を見張るものがあります。写実絵画ならではの、現実を超えたリアリティが感じられる空間となっています。
佐賀在住の写実画家・鶴友那さんのアトリエに潜入
展覧会に出展している作家の一人、鶴友那さんのアトリエを訪ねました。鶴さんは佐賀県在住の写実画家で、繊細かつ大胆な作品で注目を集めています。
アトリエに足を踏み入れると、壁一面に飾られた作品の数々に圧倒されます。鶴さんは下記の構成方法で作品を生み出しているそうです。
- 構図を写真撮影し、現場でスケッチ
- アトリエで資料を集めて再構築
- 描きながら微調整
驚きの制作過程
鶴さんの制作過程は、想像以上に緻密で時間のかかるものでした。
- まず、絵の陰影だけを描いて乾かします。
- その上に、何度も薄く着色を重ねていきます。
- 色の層を積み重ねることで、立体感を出していきます。
- 最後に質感を出して完成させます。
「肌の立体感を出すのに、うす~く何層も・何層も・色の層を重ねて着色していくんです」と鶴さん。一つの作品を完成させるのに、少なくとも1ヶ月、大きな作品だと3ヶ月もかかることがあるそうです。
写実絵画の魅力
鶴さんは写実絵画の魅力について、「今回4人の先生をピックアップして展示されるんですね。結構フラットにこう優しく柔らかく書かれている先生と、結構こう筆跡をしっかり使ってもう見たら絵の具の存在感が強いっていう、だから実際間近で見てみないと伝わらないっていうところがあるので、ぜひ本物を見てほしいな」と語りました。
4月13日、14日は公開制作も!「写実絵画の精鋭展」詳細情報
「写実絵画の精鋭展」は、佐賀県立美術館で2025年5月18日(日)まで開催中です。
4月13日(土)、14日(日)には、鶴友那さんを含むプロの画家による公開制作も予定されています。写実絵画が生まれる瞬間を間近で見られる貴重な機会をお見逃しなく!※展覧会の観覧券が必要
佐賀の地で生まれた、繊細かつ大胆な写実絵画の世界。ぜひ会場に足を運び、その目で確かめてください。