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鶴丸 英樹のブログ記事
わたしの平成記⑦(平成7年)
平成7年・1995年
1月17日午前5時46分
神戸を中心とした阪神地区で最大震度7の地震が発生しました。
阪神・淡路大震災です。
死者行方不明者が6000人を超えるまさに未曾有の大災害となりました。
発生から1週間後私はFNN取材団の一員として災害現場に向かいました。
道路の遮断や大渋滞のため陸路での現地入りは困難だということで大阪の淀川河川敷にあるヘリポートから生まれて初めて乗るヘリコプターで神戸に入りました。
ビルが崩れたり高速道路の高架が倒れたりしている光景は現実のものと思えないほどでした。
私にとってもこれほどの大規模災害の取材に携わるのは初めてだったので被災者の方々の心の負担にならないようにということを肝に銘じて取材にあたっていたつもりでした。
ところが被災者に食事を配給しているある現場で取材をしているとボランティアから
「撮影している暇があれば 手伝ってくれませんか」
と言われ、また別の現場では私たち取材クルーを見て激高された方もいらっしゃいました。
私が被災者の立場だったら同じように不愉快に感じたかもしれません。
しかし、誰かが被災地の現状を世に伝えなければなりません。
(当時はまだインターネットもあまり普及していませんでした)
災害報道にどう取り組み被災者とどう向き合うべきなのか。
深く深く考えさせられた神戸での取材でした。
そして3月 東京で地下鉄サリン事件発生。
オウム真理教の関与が疑われニュースやワイドショーはオウム報道一色となりました。
山梨県上九一色村にある“サティアン”群への大規模な家宅捜索。
防毒マスクをつけ、毒ガスに敏感なカナリアの鳥かごを持った警察官が大挙押し寄せる光景はまさに異様で中継の様子を固唾をのんで見つめていました。
阪神・淡路大震災とオウム事件
私にとっては いま振り返るとこの2つの出来事しか思い出せないそんな1年でした。
【平成7年のおもな出来事】
■高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故
■野茂英雄投手が大リーグのドジャースに入団
■アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』放映開始
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