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2016.06.04

電気ガス水道料金ゼロ テンダーの思い(再放送)

電気・ガス・水道。我々の生活に欠かせないライフラインの三大要素を一切契約せずに暮らす男が、鹿児島の山里に住んでいる。

彼の名は小崎悠太、32歳。通称テンダー。住まいの家賃は年間1万円。ギリギリまで切り詰めた節約生活を送る若者かと思いきや、暮らしの至る所に「環境」に対するテンダーの思いが詰まっていた。 鹿児島県南さつま市金峰町長谷集落。高齢化率8割を超えるこの集落にテンダーは1年半前に移り住んだ。築44年の古民家で妻と息子の3人で暮らしている。ライフラインの契約はしていないが、蛇口からは家の裏山から引いた水が出るし、薪を燃やして、調理もする。電源は太陽光だ。屋根に設置したソーラーパネルで家の電気を賄っている。エアコンとテレビはないものの、掃除機や脱水機、パソコンにスマートフォンなど、電化製品は意外に揃っている。

テンダーがこの生活を送るようになったのには、父親の存在が大きく影響している。父・徹さんは、国内の大手製造会社に勤務し、福島第一第二原発などで原子炉圧力容器の設計に携わってきたエンジニア。テンダーは幼いころから原子力が日本の未来を切り開く鍵になると、父から聞いて育った。そして23歳のとき、知人からの誘いで青森県六ケ所村に1年間滞在。六ケ所村のことや原発のことを勉強し、暮らしや電気について考えを巡らせた。そして、辿りついたのが、環境に出来る限り負荷を与えない今の生活だった。

テンダーは今の暮らしを自己完結させようとは思っていない。ホームページでライフスタイルを紹介したり、太陽光パネルの組み立て講座を開いたり、「発信」こそが自分の役割だと考えている。エネルギーや食糧の問題は、今日本が対峙しなければならない重要な課題だ。テンダーの暮らしから課題解決のヒントを探る。

(2015年11月に放送した番組の再放送です)

【鹿児島テレビ制作】

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