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2018.07.14

未来へつなぐ ~熊本地震 もうひとつの震災レスキュー~

熊本地震は県内各地に大きな爪痕を残した。被災地の一つ御船町では、震災後或る救出劇が行われた。倒壊した家屋からたくさんの油絵が住民によって運び出された。油絵の作者は、今は亡き洋画家の田中憲一さんで、『廃船』などの大作を世に送り出し九州の画壇で高い評価を受けた。救出された田中さんの作品群は150点、何れもキャンバスが破れ絵の具が剥がれ落ちるなど損傷が酷く、その惨状に心を痛めた有志らが“御船の宝”を未来へつなげたいと、作品の修復プロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトに協力するのが絵画保存修復家の岩井希久子さんだ。岩井さんは故郷熊本の復興を願い、田中作品群の修復に乗り出した。修復前の応急処置として岩井さんから提案されたのが、作品の劣化を防ぐ脱酸素密閉という独自の保存法だった。やがて、修復プロジェクトの舞台は筑波大学へと移された。被災絵画を蘇らせようと修復に挑む2年間を追った。

【テレビ熊本制作】

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