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竹細工職人 池田孝雄さん
竹細工職人・池田孝雄さんをご紹介します。
農家の家に生まれ育った池田さん。 竹細工を始めたきっかけは15歳の時、父親のすすめで隣の村の竹細工師に弟子入りしたことでした。「農家だけでは現金収入がないから竹細工を作っておけば、売ってお金になるので農家の副業としてやっていた。若い頃は、勤めに行く職場がなかったから、何か腕に職を覚えなくてはということで。」と話します。
「市役所の担当者から『朝バルーンを上げて夕方上げるまで、お客さんが遊ぶ場所がないので出店を出してください』という要望だった。 陶器屋さんと植木屋さんと3人で出した。 風が強いとバルーンが上がらないから、竹ひごを持って行って『さがバルーン』と書いたビニール袋の凧を作って上げていた。」と、池田さんは出店を出し始めた頃を思い返していました。
以前は、農作業をはじめ石炭を入れたり漁で魚をあげたりと様々なものに使われてきた竹カゴ。 時代の流れと共に使われ方も変化してきました。 最近では見ためや使い勝手の良さから、買い物カゴや野菜カゴなど日用品にも使われており人気を集めています。
「師匠から、『農家相手だから実際使って実用に耐えうるように、丈夫に作らないかん』と叩き込まれている。やっぱりお客さんに使ってもらって、丈夫で手当たりがよくて使いやすいというようなことを考えて作っている。」と、池田さんは職人としての心がけを語ります。
池田さんは「節の上が厚い。節の下が薄い。ここをナイフで調整する。すると均等に厚さが揃うと巻いた後がきれいに揃う。 そして、面取りと言って角をナイフで取る。手間はかかるけど、使う人が喜んでくれたらいい。」と、竹ひご作りのコツを教えてくれました。
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