企業情報番組審議会だより

番組審議会だより(2024年5月)

令和6年5月30日開催

出席委員

中村副委員長 川合委員 桑原委員 吉牟田委員 古川委員 山口委員

審議番組

第33 回FNS ドキュメンタリー大賞
「未来へつなぐ舞台 ~アリーナ公演260 日の軌跡~」
放送日 2024 年5 月25 日(土)14 時00 分~14 時54 分

番組概要

佐賀県の演劇の第一人者、栗原誠治さんが立ち上げたミュージカル県SAGA プロジェクトは、県民を募り、新設されたSAGA アリーナでミュージカル公演を行おうという壮大なプロジェクト。年齢制限なし、経験不問のオーディションで選ばれた県民たちは、ステージへ憧れる人、佐賀を盛り上げたいと思う人、車いすで挑戦する人など様々です。それぞれの思いを抱えた300 人以上のメンバーで挑むミュージカル県SAGA プロジェクト260 日の歩み、そしてアリーナ公演の先にある栗原さんが思い描く未来とは。

議事概要

事務局⾧よりあいさつの後、番組プロデューサーのエスプロジェクト・徳渕氏より、挨拶ならびに番組概要が説明された。その後、番組を視聴し、中村副委員⾧の議事進行により、参加各委員の意見の陳述、および質問が行われ、質問に対しては担当者より説明を行った。審議終了後、事務局⾧より配布資料の説明を行い、次回開催日時と審議対象番組について説明して閉会となった。

委員の意見概要

●全体を通して、すべてがざっくりしていて、制作側が何を伝えたかったのかわからなかった。栗原さんが伝えたいこともわからなかった。
●ミュージカルの進行の具合はわかったが、ミュージカルに対するそれぞれの想いというのが伝わってこなかった。
●この舞台のストーリーもわからなかった。
●舞台の3時間のストーリーを伝えるのは難しいので、人にスポットを当てたのは良いかと思った。
●栗原さんの舞台直前のコメント「本番は君たちの舞台なので委ねるよ」というコメントがカメラに収めてあったのはとても良かったと思った。
●知花さんの表情が明るくて、見ていて励まされるような感じがした。
●オーディションで通った人・落ちた人の表情を追っかけられたらいいなというのは感じた。
●チケットは、この時点で何枚売れた、この時点で何枚売れた、というのを表現してもよかった。
●参加していた人たちが生き生きとしていたのが伝わってきた。
●これだけ広がりのある舞台を1つの番組の中にまとめていくのは編集が大変だろうなと感じた。ある時には広げある時には絞り込んで、という構成はしっかり作り込まれていると感じた。
●舞台の終わりがエンディングではなくて、それから種が蒔かれたというところまで描かれていたのがこの番組の一番の良さだと思った。
●佐賀県民だったらなんとなく知っているような話が、全国で放送されたときには、シェイクスピアの劇にどんなふうに落とし込まれていくか、というのが掴みにくいのではないかと思った。
●都会でやるのとは違って、佐賀でこういう舞台をやることにおける困難さを、もう少し見たかったなと思った。
●物語としては上手く描けていた一方で、テーマがないなと思った。なぜこの番組を作ったのかという熱が、厳しく言うと内輪ノリのように感じた。
●栗原さんの「佐賀にはインフラや理解者が足りない、もっと増えれば呼吸がしやすくなる」という言葉に、佐賀でやる意味というのを感じた。そのような栗原さんの思いや、佐賀でやる意味を描く必要があったと思う。
●制作者がもう少し議論してテーマの軸を決めるべき。構成や描き方が優れていた分、もったいなく感じた。