企業情報番組審議会だより

番組審議会だより(2024年9月)

令和6年9月26日開催

出席委員

吉住委員長 中村副委員長 桑原委員 古川委員 山口委員 阪口委員 鳥飼委員

審議番組

報道ニュース「終戦企画」
(番組審議会では8月に放送した下記3回分を審議)
<サガテレビ放送日>
①    8月12日(月)放送
「爆弾まで50メートル 鳥栖空襲で間一髪生き抜いた91歳の男性」
②    8月14日(水)放送
「『亡くなった方への供養』満州引き揚げ体験などを本と講演で伝える」
③    8月15日(木)放送
「シベリア抑留者の遺骨 80年ぶり故郷へ帰還」

番組概要

戦争体験者の高齢化が著しいなか、貴重な記憶をつぎの世代に遺すため、サガテレビでは毎年複数の戦争体験者の声を集め、8月の終戦の日を中心に放送しています。
今年も、計7本7人の記憶・体験を放送しました。今年は残念ながら戦地へ赴いた人の体験は放送できませんでしたが、内地で空襲を体験した人やシベリア抑留、軍事施設での記憶などを伝えました。今月の審議会では、その中から上記3回分を審議いただきます。

議事概要

事務局長よりあいさつの後、報道部のニュースデスク・田村副部長より、挨拶ならびに番組概要が説明された。その後、番組を視聴し、吉住委員長の議事進行により、参加各委員の意見の陳述、および質問が行われ、質問に対して担当者から説明が行われた。審議終了後、事務局より配布資料の説明を行い、最後に次回開催日時と審議対象について説明して閉会となった。

委員の意見概要

●アーカイブが溜まっていってそれが次の世代にもつながると思うので、ぜひこの企画を続けて欲しい。
●毎年のことだが、リアルな体験者にこだわって取材を重ねていることに敬意を表したい。
●戦場を伝えることが戦争を伝えることではないと思う。どちらかというと佐賀の方は戦地の体験が無い方が多いと思うので、戦時下の暮らしというのを描いていくことができるかなと思った。
●回によってムラがある。➁の回は証言者の個性が強かったが、奥行きを感じられず本当に描かれて欲しいところが希薄に感じた。③の回は厚生労働省がどういう風に遺骨を特定しているのかという活動にアプローチしているのはいいと思ったが、厚生労働省の役人がどういう立場の方なのかというのをテロップ等で示されると、もっと深みが出たと思う。
●3人の娘さんを育てられたという話があったが、方言で語られるシーンということだけでグッとくる。時間の制約はあると思うが、お嬢さんがお父さんの体験をどういう風に受け止めてきたのかを聞いてみたかった。
●➁の回は子どもたちだけで引上船に乗ったという経緯をもう少し知りたいし、隣の子が投げ捨てられるという体験など、子どもたちが苦難を強いられたところをもう少し伝わるように何かなかったかと思った。
●ニュースの枠なので仕方ないと思うが、「以上終戦企画をお伝えしました」とアナウンサーがあまりにもクールに受けるので、何か少しでも受けることを考えていただき、企画と視聴者をつなぎ役になってほしい。
●父親を亡くした家族が、戦争があったために大変な思いをしてきたのか、戦争があったからそれをバネにしてその後の生活を頑張ってきたのか、色んな人たちがいると思うので、色んな人の生きざまを知りたかったと思った。
●これから歳を取られていくと取材が大変になってくるだろうなと感じた。
●戦争をいかに自分事として考えてもらうということが必要だと思っており、そのきっかけとしてはとても意義がある企画だと思う。
●日常が戦争になったらどう変わっていくのかということが想起できるような内容を取り扱ってもらえるといいのかなと思った。
●遺骨が戦地から還ってこないことが遺族にとってどれだけ深く悩ましい問題なのかというところを掘り下げて欲しかった。
●最初の毛利さんの話で「世界が緊張している」というワードがすごく重たく、現代の私たちに戦争を身近に感じさせる言葉だと感じた。