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2020.08.19

能面作家 中園巌さん

能面を作りつづけて35年。能面作家の中園巌さんをご紹介します。

男・女・鬼など、多く分けて7種類ある能面。 見る角度や光のあたり方によって様々な表情を見せてくれます。

「喜怒哀楽が一つの面で表現できるのは、日本の能面だけですよね。」と話す中園さん。
中園さんの作品は、能の舞台でも使われてきたそうです。


学生の頃から木で仏像を彫ったりと、彫刻に親しんでいた中園さん。20代の時に初めて能面を見た時、その表情にとても魅了されたのだそうです。
中園さんは当時を振り返りながら「ひきつけられましたね。モノを言わんとする表情がありました。こういう表情は、浮流面にはないですよね。」と語られました。

若い女の面をつくる中園さん。まず、あらく削り、目鼻立ちをはっきりさせます。
そして40枚近くある型紙をあわせ、余分な部分を削っていきます。
能面づくりの世界では、昔の面をいかに再現できるかが重要とされています。中園さんが使っている型紙も室町時代に作られた能面が手本になっていて、完成した面にピタリと合います。
古びた雰囲気を出すためにわざと傷をつけます。この傷をつけることにより、初めて衣装と釣り合いがとれます。

さらに能面の顔は、実は左右対称ではなく、目と鼻の位置をミリ単位で調整して細かい表情づくりを行っています。そうすることにより、能面独特のミステリアスな顔が出来上がっていくのだそうです。


中園さんは最後に「大変といえば大変だけど、好きだからね。楽しいんですよ。楽しくこれからもやっていきたいですね。」と仰っていました。


無双(むそう)
住所:太良町大丙1292-17
電話番号:0954-68-2147

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