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2022.04.20

亡き恩師へささげる 全国コンクールで金賞のピアノ少女!

10歳の小学生が、人生が変わるほどの思いで挑んだ軌跡。
全国コンクールで金賞を受賞したピアノ少女。そのウラに隠された想いをご紹介します。

2022年の春、小学5年生なった、10歳の山口莉愛さん。

4年生の最後、2022年2月に挑んだのが「日本バッハコンクール」。
地区予選から合わせると、7000人近くが参加する日本でも指折りの規模を誇る大会。
その大会の「小学3・4年 (C部門)」で金賞を受賞しました。

ピアノをはじめたのは5歳のとき。
きっかけは、いとこの結婚式にたまたまグランドピアノが置いてあったことでした。

唐津市在住の莉愛さん。自宅で毎日練習しつつ週に1回、石村美樹先生を慕って福岡の教室に通っています。
石村先生は、莉愛さんのすごい所について、「とにかく一生懸命。ピアノを弾くだけで、人の心を温めるところ」と語っていました。

「ピアノが好き」から「もっと上手くなりたい」へ。
取り組む姿勢に変化があったのは恩師である高原典子さんとの出会いです。
高原さんの住まいは兵庫県姫路市だったので、月に1度、莉愛さんは姫路まで通っていたんだそうです。
しかし…、その高原さんは 2021年10月、65歳でこの世を去りました。

SNSで高原さんの指導の様子を見た莉愛さんが
自ら「教えてもらいたい」とお願いしたそうです。
高原さんは、莉愛さんが子供だからと遠慮せずに、何がダメなのかをビシッと指摘し、褒めるときは全力で抱きしめる人でした。

莉愛さんが「日本バッハコンクール」を目指すと決めたとき、高原さんは病と闘いながら死の間際まで指導にあたっていました
しかし大会の予選直前に高原さんは帰らぬ人に...
「高原さんのためにも」そんな思いで掴んだ金賞です。

莉愛さんのお母さんは、高原さんについて、「闘病しながら、最後の最後まで指導をしてくださった。命と向き合いながらピアノに取り組ませてもらった。」と仰っていました。
そんな莉愛さん、将来の夢は「看護師」
理由は、高原先生のような苦しんでいる人を助けていきたいからとのこと。

いつも高原先生がそばにいてくれている。
莉愛さんは今、次のコンクールに向けてピアノと向き合っています。
高原先生に見守られながら、次のコンクールでも目指すはもちろん金賞です。

【2022年4月19日放送 かちかちPress これって、ニューっす!より】
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