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2022.08.29

1832年創業 江戸時代からお酢を製造「サガ・ビネガー」

佐賀市嘉瀬町にある、江戸時代から続く「サガ・ビネガー」は元々「右近酢」という名前で江戸末期の1832年に創業しました。

醸造酢や果実酢など約30種類のお酢を製造しています。

今回は米酢の作り方を5代目、右近雅道さんに伺いました。

仕込みをしていく過程を見ていきます

今回はお酢の原料として「もろみ」というお酒になる前の状態ものがこの樽の中に入っています。普段のお酒より甘味を感じる香りです。

お酢作りには、米酢に限らず「もろみ」が原料になっていて、サガ・ビネガーではその「もろみ」をイチから作っています!

地元佐賀県は米どころなので、お酢に適したお米を求めて、サガ・ビネガーで米酢を仕込みます。

もろみが酢になる基本なので、もろみがいい味でないといい酢にもならないそうです。

そしてその「もろみ」が酢になるために「種酢」を加えます。

ここで「もろみ」の持つアルコール度数と「種酢」が持つ酸度を調整することが重要なんです。

混ぜてすぐは酸度が2.5%なので、最終的には5.5%を目指します。

そして、もろみの3%のアルコールが、酸度3%のお酢に変わっていきます…!

アルコールを酢に変える「酢酸菌」

この後、アルコールを酢に変えるのに必要な酢酸菌という菌を入れます。「他のお酢の樽の中」に作られている酢酸菌の膜を取って網で掬って、新しく作られる酢の樽に入れていきます。

右近さん「酢ができるのは3カ月。画像の酢酸菌の膜は1カ月半かかりました。酢酸菌が一番元気な働きをしている頃の膜を取ってきて、今からできるお酢にこの膜を入れることで次の若い酢が受け継いで発酵してくれるんです。どれでも良いわけではなく、活きの良いどの膜を残すかも大事になってきます。」

その後、お酢は発酵に90日、熟成に90日と受け継がれた酢酸菌を使って、ゆっくりと酸化をさせてお酢を作ります。  

これが江戸時代から続く「サガ・ビネガー」のお酢の造り方なんです。

出来立てのお酢をいただきました!

酸っぱいですが、とってもまろやかです。日本酒の甘さが出ています。

「サガ・ビネガー」はSDGsにも貢献しています。

こちらのたまねぎは大きさが不揃いで規格外になったもの。
それをお酢にすることで食品ロスを抑え、なおかつ農家さんの収入アップにも貢献しています。

右近さん「作る側はできるだけコストを上げたくない。地元で使われていない野菜を商品化、加工して付加価値がでるようにしています。」

190周年記念「スポーツビネガー」

こちらはサガ・ビネガーさんが190周年記念で作られた「スポーツビネガー」という商品。佐賀県産のふくゆたかの大豆を使用しています。

大豆はたんぱく質が多く、分解させるとアミノ酸が沢山出てきます。人の体ではできないアミノ酸を含んでいるんです。

非常に飲みやすく、カラダにいいのが良いですね!

右近さんは「お酢の会社が年々減っていっており、それを生き残るためには『地元の原料』『九州の原料』『日本の原料』そういったもので、規格外のものをうまく商品化したい。それが私たちの生きる道だと思っています。」と仰っていました。

サガ・ビネガーでは工場の見学も受け付けています!

ご興味のある方は

「サガ・ビネガー」 TEL:0952-23-6263まで連絡ください。

【2022年8月25日放送 かちかちPress 工場walkerより】
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