1. TOP
  2. 記事一覧
  3. ピックアップ
  4. 佐賀のまちを守るポンプを製造!「株式会社 九州トリシマ」

ピックアップ

pickup

2022.10.30

佐賀のまちを守るポンプを製造!「株式会社 九州トリシマ」

武雄市若木町にある、ポンプの製造工場「株式会社 九州トリシマ」
1990年に設立し、工場や商業施設で使用されるポンプを月に約500台ほど製造しています。

ポンプとはどのようなもの?

みなさんが良くご存じなのは、灯油をくみ上げる灯油のポンプなどではないでしょうか?
トリシマが製造しているポンプは もっと多くの水遠くに運ぶことができるポンプなんです。

モーターの力をシャフト(軸)でインペラ(羽根車)に伝えます。
インペラがモーターの力で回転することで、写真のように右側からインペラに向かって水を吸い込んで、インペラの遠心力の力でケーシングの中を通って上から水が吐き出されます。
この型のポンプで、最高100mほど水を上げることができるそうです。
上水道、下水道などにも必ずポンプが使われていて、日本では5000万台稼働しています。
ポンプに使う電力は"日本の電力使用量の約30%"なんだそうです。
九州トリシマでは、省エネにこだわったエコポンプを製造し、設備の消費電力、CO2削減に貢献しています。

工場内に潜入してみました!

1.部品の加工

最初の工程です。

こちらは先ほど見たインペラです。
ポンプ設備はお客さんの仕様が様々で、大きいところから小さいところまでミリ単位で加工して仕様に合わせるようにしています。

2.組み立て

加工で部品ができたあとの工程です。

動力源である、"モーター"と"シャフト(軸)"を繋ぎ合わせます。

検査

組み立てが終わった後、実際に水を流して運転をして、異常な振動が出ていないかなどを検査します。

細かいチェックを繰り返して、すべてのチェックをクリアしてから出荷しています。

大阪の「株式会社 酉島製作所」に行きました!

佐賀にとって重要なポンプがあると聞いて、大阪にある「株式会社 酉島製作所」にやってきました。
酉島製作所では、大型ポンプや高圧ポンプを製造しています。
国内だけではなく、世界中に出荷しています。

ポンプがとても大きいです!
このポンプはエジプトの農業用プラントのポンプです。ナイル川の水をくみ上げて、その水を砂漠まで送って砂漠を緑地化するために納品されるそうです。

世界中の食料事情を改善するためにも、このポンプが使われます。

佐賀にとって重要なポンプとは?

こちらが佐賀で納品されるポンプです。
佐賀でどのような用途に使われるのでしょうか?
このポンプは、雨水を排水する排水機場のポンプです。
酉島製作所のポンプだけで、佐賀に200台入っているそうです。
佐賀県の平野は海より低くなっているため、その平野を守るためにはこのポンプがたくさん必要になるそうです。
この大型のポンプでは、25mのプールの水を1分間で排水できるそうです。
今は想定外の豪雨で浸水被害が多く発生しています。大型ポンプによる浸水被害の低減により、防災 減災 これらに対する技術を提供することによって、みなさんの生活を守ることに貢献したいと思っているそうです。
このポンプはタイの発電所で使用される高圧ポンプです。
なんと2000mの高さまで水を上げることができるそうです。
こちらのポンプは1枚200m水を上げるインペラが10枚つながっています。だから2000mまで水を上げることができるそうです。

佐賀のポンプやエジプトのポンプなど、あらゆる場所・目的で活躍できるポンプを作っています。「将来的には世界に欠かすことのできない企業になりたい」と目的を持ってがんばっていらっしゃいます。

「九州トリシマ」では工場見学もできるそうです。普段見かけることのできない「ポンプ」に触れてみて、佐賀の町を守ってもらっているんだなと、実感していただければと思います。

【2022年10月27日放送 かちかちPress 工場walkerより】
RECOMMEND