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2022.11.22

日本磁器発祥の地!有田町のSDGs「泉山陶石」で焼きもの作りとは!?

11月、有田では秋の有田陶磁器祭りが開催!

そこで今回のテーマは「有田町のSDGs泉山陶石で焼きもの作りとは
今回、SDGsの12、作る責任使う責任にちなんだものとなっています。

まず、有田焼や伊万里焼は「陶石」という石を粉砕して「陶土」という粘土を作り、その粘土から焼き物が作られていることは、ご存じでしょうか?

400年前、有田で泉山陶石を発見し、日本初の磁器「有田焼」を完成させた

陶祖・李参平

今回、その14代目となる李参平氏を訪ね、作陶へのこだわりとSDGsにつながる思いを取材してきました。

日本磁器発祥の地!泉山磁石場

泉山磁石場

有田町泉山にある「泉山磁石場」へ
約400年前、初代李参平らにより、ここで磁器の原料となる良質な陶石が発見され、日本初の陶磁器の大量生産が始まりました。

陶祖李参平窯ギャラリーショップ(有田町幸平)

現在も14代目李参平さんが、泉山陶石にこだわって焼き物を作っているということで伺いました。

十四代 李参平(り さんぺい)さん

泉山陶石

早速、店内を見渡すと目に入った石のようなものが置いてあります。それが「泉山陶石」。持ってみると、重い!

泉山陶石を使う方は少なく、材料自体も時代と共に変わってきているそうです。

現在、有田で主に使われているのが天草の陶石。「天草陶石」と言われています。

しかし、14代李さんは、有田産の泉山陶石にこだわり、初代李参平と同じように、登り窯に薪を焚いて、焼き物を作っています。
この薪は家屋の解体で出る廃材を使用し、また、貴重な陶石を無駄にしない、400年前の作り方を研究。

泉山陶石を使い、地産地消。輸送の際のCO2排出削減につながり、資源を守り、ムダを減らす作陶方法は、SDGsにつながるものがあります。

14代目李さん「初代が発見した土(石)をどうしても使いたい。初代がどんな思いで作陶したかを探りたい。それが1つの勉強になると思って技法などもわかってくるんじゃないかと思ってやっています」

Q.初代の意志だったり、デザインを今も継承しながら?

「初代の技法を継承しながら、現代風に使いやすくするように。そういうことを考えながらやっています」

泉山酒器展

第18回 秋の有田陶磁器祭り(2022年11月23日(水・祝)まで)の開催と同じく泉山酒器展(泉山陶石を100%使用して作られた酒器の展示会)が開催。それに合わせて14代李参平もこちらの作品を作りました。

数はおよそ100点にもなるそうです!

初代李参平の思いや技術を込めて作られる焼き物の数々。しかし、400年前と同じようなつくり方ゆえ、全ての作品が思い通りに焼き上がるわけではありません。

例えばこちら。器のふちが、曲がって焼き上がっています。

普段は販売されないんですが、今回、SDGsの観点から、ギャラリー店頭に並ぶんだそうです。

他にも有田町内でSDGsなものと言えば…?

トンバイ塀とは…

焼き窯に使った耐火レンガや陶片を有効利用

「トンバイ」という言葉も、初代・李参平の使った朝鮮語がルーツだと言われています。

400年前の息吹を感じながらこの風情あるトンバイ塀の通りを歩くのもいいですね~

秋の有田陶磁器祭りは2022年11月23日まで

14代李参平さんの作品もある、泉山陶石のみを使った「泉山酒器展」は、有田磁石場組合事務所で開催されています。「酒器」ですので、会場ではお酒の販売もされているとのことです。

泉山付近は紅葉も見頃ですので、磁石場と合わせて、酒器展にも足を運んで…。そして、有田の街を歩きながらトンバイ塀にも触れてみてはいかがでしょうか?

【2022年11月21日放送 かちかちPress これってニューっす!より】

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