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平川 邦明のブログ記事
バルーンから見た佐賀
佐賀県の秋の風物詩・バルーンフェスタ。今年は3年ぶりの有観客で、例年通りの開催となりました。
バルーンのフライトはもちろん、グルメや土産物店の出店などもあり、コロナ禍前の日常が戻ってきたように感じました。
「待ちに待っていた!」多くの方が、そう嬉しそうに話していました。
イベント期間中、取材でバルーンに搭乗しました。佐賀の秋空は格別です。
雲ひとつない綺麗な空、球皮が触れているのでは?と思うほどの近さで一斉離陸していくバルーン、隣の人の声が聞こえないほど、轟音をたてるバーナー。そして、その様子を笑顔でカメラに収めたり、パイロットに手を振ったりする人たち。これぞ、佐賀の秋です。
バルーンは、風と同じ速度で進みます。そのため、バルーンに乗っていると風を感じません。無風です。
「あぁ、いま佐賀の風になっている…」、陸上で言うとちょっとキザに聞こえるかもしれませんが、空だから言えます。
約20分のフライトを終えて、稲刈りが終わった田んぼに着陸しました。田んぼに着陸できるのも、地元の人たちの協力あってこそです。
ちなみにバルーンフェスタ、実はスポーツ大会なんです。※私は取材用のバルーンに乗りました。
優雅にゆったり飛んでいるバルーンですが、空では熱い戦いが行われています。
競技内容を、すごく簡単に言うとこうです。
『バルーンに乗って、ターゲットの中央に重し投げたら高得点!』
バルーンフェスタ期間中、佐賀市の嘉瀬川河川敷や農道などに設定されたターゲットと呼ばれる×印(目的地)にできるだけ近づき、マーカーという重しを×印のできるだけ真ん中に投げた人が高得点をもらえます。これを期間中繰り返して、最終日に一番得点が高かった人が優勝です。
×印の中央にマーカーを投げるには、×印に近づく必要があります。真上や斜め上の上空から投げるパイロットもいますが、地面とバスケットが触れるかどうかのスレスレまで下降してマーカーをポトンと落とす人もいます。
バルーンを間近で見られるのもそうですが、パイロットの巧みな操縦技術に興奮します。
さらにさらに、『バルーンはバナーを焚いて上昇、焚かずに下降という上下の移動』しかできません。
前後左右への移動は風任せ。
風は、時間やスポットによって方向が変わります。しかも、風はミルフィーユのように層になっています。
すごーく簡単に例えると・・・
【風のミルフィーユ状態】
風(5層目)右向き
風(4層目)左向き
風(3層目)前向き
風(2層目)後向き
風(1層目)右向き
という状態のとき、「左に行きたい!」となれば、『バーナーを焚いて上昇し、1層目~3層目を突き抜けて4層目に到着。そこから左へ移動』ということになります。もちろん、風は自由気ままですので、方向はごろごろぐるぐる変わっていきます。
「そんなの、どうしようもないじゃないか!」と思いそうですが、そこは、パイロットやチームクルー(陸上班)の腕の見せところ。チームプレーで目的地を目指します。
誰が佐賀の空を制するのかというスポーツの側面もあれば、グルメや土産店が並ぶお祭りという面もあるバルーンフェスタ。
今年来れなかったという皆さん、ぜひ来年は佐賀バルーンフェスタにお越しください!
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そして「観ていて良かった」と思われる番組を目指しスタッフ一丸となって奮闘中。
平日夕方、かちかちLIVE でお会いしましょう!