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2023.08.06

ブランド衣料品を作る縫製工場 武雄市「KASHIYAMA SAGA」

武雄市にある縫製工場「株式会社KASHIYAMA SAGA」

1973年に創業し、2018年に人気ブランドを全国展開するオンワードホールディングスの子会社となり現在の社名に変更されました。

こちらは取締役社長の山口耕二さん

高い技術力が自慢なんだそうです。

この工場では、主にレディースの衣料品(ジャケット・ワンピース・コート)を作っています。

「iCB」「BEIGE,」などの人気のオンワードブランドも製造しています。

高い技術力が自慢の理由は「人材」で、こちらの工場にはいろいろな工程をこなせる熟練の職人が揃っているんだそうです。

量産前のサンプルを作る「サンプルルーム」

こちらは試作品を作るサンプルルームです。
大量生産に入る判断基準となる試作品の作製には、さらに高度な技術と経験が必要です。

こちらでは2人で30台以上のミシン・アイロンを使いこなしていて、この工場にはそんな技術者がたくさんいらっしゃるそうです。


お次は洋服を作るための型紙(設計図)を作ります。

大きな機械から出てきたこの紙が型紙です。

型紙を作る「CADルーム」

型紙を作っているのがこのCADルーム

コンピュータにデータを落とし込み、型紙のもとを作成

このデータをもとに機械が生地を裁断します。

型紙は実際の寸法確認などにも利用するそうです。

生地を切る「裁断ルーム」

たくさんの生地が並んでいます。

こちらの生地は画像の状態からひと手間加えないと使えないそうです。

こちらの機械で蒸気と熱を加え生地を織った時の状態に戻します。

織りあがった元の状態に戻して裁断すると、生地の伸び縮みがなくなります。

工場の中は1年を通して縫製に使う生地に最も適した25度に設定されています。
従業員の皆さんにも、働きやすい環境です。

その作業が終わるといよいよ裁断に入ります。

切っているのはジャケット1着を作るための生地です。

これを10枚重ね、CADルームで作られた型紙データの通りに自動裁断機(CAM)で10着分切り出して行きます。

昔はハサミを使って生地をカットしていましたが、今は自動裁断機(CAM)があるため、スピード・能率が大幅にアップしているそうです。

しん貼り(負荷のかかる部分を補強)

裁断された生地は”しんはり”といって、洋服の負荷のかかる部分に布を貼って補強します。

このあといよいよ縫製に入ります。

量産の洋服を作る現場「縫製ルーム」

やっている作業は各々違うそうです。

工業用ミシンはひとつの作業に特化したもので、作業者の方が作業に合わせて目的のミシンへ移動しています。

ポケット取付

ジャケット部分の手前ポケットを作る作業をされています。

袖の縫い合わせ

袖の上側と下側を縫い合わせています。

袖付け作業

とても難しい作業ですが、ただ縫い付けるだけではなく、「ぐし」というシワをつけてあげます。

その「ぐし」によって袖に膨らみが出ます

ミシン作業が終わり、ジャケットの形ができてきました。

まつり(手縫いでボタン付けや袖の仕上げ)

こちらの工程は手作業になります。

針を使って一本一本縫い上げていきます。
それだけ一枚一枚に対して、いろんな技術が閉じ込められています。

1日にできる数は150着ほど!
どうしても丁寧に作業をするため、それだけの生産数になるそうです。


プレス機(ホフマン)

紳士服ではホフマンが使われていますが、婦人服工場でホフマンを使う所は少ないそうです。

プレス機とアイロンの併用で女性の柔らかい雰囲気を出しているのがこの工場の特徴です。

この工場だからこそ出せる風合いに仕上がっているんです。

こうして長い工程を経てジャケットができ上がりました。


山口社長「お客様やデザイナーの方の思いを形にする。これは工場の長年の経験・積み重ねた技術が重要になってくると思います。さらに地域貢献にも力を入れる、これも企業の役割だと思っています」


この広い駐車場は、災害時には地域住民の車両避難所として開放されているんだそうです。
地域に根差してこれからも佐賀を盛り上げていきたいということでした。

【2023年8月3日放送 かちかちPress 工場walkerより】

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