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2023.10.24

トイレなどの衛生陶器を作る工場に潜入! 鹿島市「株式会社 佐賀LIXIL製作所 鹿島工場」

鹿島市にある「株式会社 佐賀LIXIL製作所 鹿島工場」

LIXILでは、トイレ・ユニットバス・キッチン・サッシなど、住宅設備全般の販売・製造を行っています。
​佐賀LIXIL製作所は九州の製造拠点で、鹿島市・多久市の2つの工場があります。

敷地面積は約7万7000平方メートルあります。
福岡のPayPayドームと同じくらいの大きさです。

ショールームにお邪魔しました。
鹿島工場ではトイレ洗面台"衛生陶器"の部分を製造しています。

こだわりは多品種少量生産で、約200種類の製品を製造しています。

製品の種類ごとに製造方法が異なり、様々な製造方法に対応できる技術をもっています。

トイレの製造現場へ!

こちらは製造のスタートとなる原料置き場です。
原料になる砂などを置いています。
衛生陶器は「粘土系」の材料と「石系」の材料を混ぜ合わせています。
まず、機械で粉砕します。
粉砕後、水を入れて攪拌し、一週間寝かせると泥漿ができます。
泥漿とは

衛生陶器のもととなる液状のものです。

こちらが攪拌後の泥漿(原材料)です。
想像より水分量が多いです。

泥漿(原材料)の検査
粘土や砂などの原料の粉砕具合や、原料と水分の比率が正しいかなどを検査します。
安定した泥漿を次の工程に渡すことで、お客様に安心して使っていただけるトイレを作ることができています。

成型

石膏でできた型が、ずらーっと並んでいます。こちらの石膏型に泥漿を流し込んで製品の形を作ります。

石膏型は水分を吸う性質があるため、泥漿に含まれる水分が吸われて固まります。
型から取りだしたら、余分な部分を削る・穴あけ作業・パーツ同士の組み合わせ・磨き作業などを手作業で行っています。

多品種少量生産のため、それぞれの製品でで作り方が違うため自動化するのが難しいそうです。
仕上げ作業はスポンジを使いますが、スポンジに含まれる"水分量"や、"磨く力"など人の感覚で行っています。

鹿島工場では多品種少量生産のため、様々な型が必要になります。
その型も自社で製造しています。
お客さんの色々なニーズに応えるためには、手作業が欠かせません。
従業員の方「不良品を作らないように、品質第一を意識して作業しています。繊細ではありますがすごく楽しんで作業しています」
このようにして成型した製品は乾燥炉で1日~2日間かけて乾燥し、検査の工程に。

乾燥後の生地の検査

成型工程での不良がないか、乾燥過程で傷が無いかなどを人の目でひとつひとつ検査します。

釉薬を塗る
生地の表面をコーティングする釉薬を、ロボットで塗っています。
釉薬

色付け用の顔料・ガラス材・抗菌剤を混ぜています。


焼き上げる工程

釉薬を塗った生地を焼き上げます。
パネルの奥が窯になっていて、長さは約100メートルあります。

窯の出口を見せていただきました。
焼成炉(窯)の中の最高温度は1220℃あります。

左が焼き上げる前の製品。右が焼き上げた後の製品です。
焼き上げると10%ほど大きさが縮みます。
原料の粒子が溶けて固まり、粒子と粒子のすき間が埋まって凝固な衛生陶器ができます。それを焼き締まるといいます。

焼き上げの前の"乾燥工程"でも3%縮みますので、合計で13%縮みます
そのため、設計の段階から縮み具合を想定して製造しています。

焼き上げた製品を検査

寸法が正しいか、水が正常に流れるかなどを検査します。
検査を行うのは、厳しい社内資格を取得した人のみです。

検査後は、便座などその他の部品と組み立てを行う、愛知県の工場へ発送されます。


他にも、洗面台の陶器部分の製造も行っています。
こちらも製品によって形が様々なのですが、ひとつひとつに対応できる技術力があります。

総務経理課 人事労務T チームリーダー
「トイレ・洗面器・手洗い器」は日常生活になくてはならない製品ですので、人の手でひとつひとつ丹精を込めて作っています。私たちは製造のプロとしてよりよい製品をお客さんにとどけるためにがんばっていきます」

今回、鹿島工場をご紹介いたしましたが、
多久市の工場ではユニットバスの製造を行っています。

【2023年10月19日放送 かちかちPress 工場walkerより】

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