佐賀市にある「佐賀県立美術館」
平成を駆け抜けた現代トップアーティストの展覧会「ジパング」が開かれています。
そんな展覧会の魅力をお伝えします！

ジパング展とは？

平成の時代に着目した展覧会で、平成から現在まで美術界を代表する魅力的なアーティストの作品を展示しています。
29組の44作品を展示しています。

【期間】10月20日(日)まで

黄色い麦薔帽子の女の子

作家: 村上隆　タグチアートコレクション/タグチ現代芸術基金

特徴的な、笑顔の花のキャラクターです。
同じ顔のカラフルでポップなキャラクターたちが画面いっぱいに描かれています。
画面構成やキャラクターの用い方など、村上隆さんらしい作品です。

PUMPKIN

作家 : 草間彌生　作家蔵

代表的なモチーフである"カボチャ"が大きく描かれています。
非常に丹念に描かれた網目模様や水玉模様も、草間彌生さんの代名詞と呼べるものです。暗い背景とカボチャのコントラストが非常に魅力的です。

Through the Break in the Rain

作家: 奈良美智　豊田市美術館所蔵

こちらを見つめるおかっぱの女の子の絵で、奈良美智さんの特徴的なスタイルを示しています。
目がキラキラしているのが特徴で、魅力的です。繊細に描写された綺麗な肌も、雨上がりに日が差してきたかのようなうつくしさを湛えています。

Just a Piece of Fabric

作家 : 青山悟　作家蔵
ひときわ目を引く作品です。

アタッシュケースの中に「1万円札」が収まっていますが、こちらは実は刺繍でできています。
刺繍の1万円を制作する様子の映像と、制作時間を記録したタイムカードが一緒に入っています。

動画は刺繍で1万円札を作っている際の様子を映し出していて、"1万円札を刺繍で作るという行為"を通して、1万円札の物質が持つ意味や役割や、資本主義について考えさせる作品です。

東京圖1・0・4輪之段

作家 : 山口晃　山種美術館所蔵

東京の都市を俯瞰で描いています。
現代の高層ビルと古い時代の建物が混在し、さまざまな時代を織り交ぜて描かれていることがわかります。

こちらは古いランドマークを描いている箇所です。当時の人々の姿も見られます。

Waiting for awakening -wall clock-

作家：宮永愛子　作家蔵

中にナフタリンで象られた時計の彫刻があり、樹脂で閉じ込められています。
ナフタリンは空気に触れると次第に気化していきますが、こちらの作品では樹脂の中に閉じ込めることで空気に触れずにかたちを留め続けています。
作品にはたくさんの気泡が入っていますが、作品は令和になった年に作られていて、平成から令和へ移行する時代の空気を閉じ込めています。

世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う

作家 : teamLab　高橋龍太郎コレクション

伊藤若冲の代表作とされる《鳥獣花木図屏風》《樹花鳥獣図屏風》の升目画をモチーフに、升目を現代のピクセルに擬えたデジタルアートです。
絵の前で手を振ると、作品に動きが反映されます。

精霊たちの時間

作家 : 小松美羽　株式会社風土所蔵

精霊たちの目覚め

作家 : 小松美羽　株式会社風土所蔵

こちらの2つの作品の魅力は大画面で表現された独特な世界観です。
鮮やかな色とリズミカル線が迫力のある画面を作り出しています。

海だけど森

作家 : 江口綾音　作家蔵

一見かわいらしくポップな絵の中に、毒々しいキノコやイソギンチャク、その合間にクマなどが描かれていて、かわいさとおどろおどろしさを楽しめる作品です。

誕生

作家 : 池田学　佐賀県立美術館所蔵

佐賀を代表する作家・池田学さんの作品です。

池田学さんらしい緻密さがスゴイ絵です。
緻密な細部を全くゆるがせなく、根気強く、大画面に仕上げています。
全体的な世界観と、細部の想像力を掻き立てるような箇所が魅力的な絵です。
新しい発見を何度も体験出来て、見飽きない作品です。

他にも木彫の作品や、写真の作品など様々なジャンルの作品を展示しています。

ジパング ～平成を駆け抜けた現代アーティストたち～

期日 : 10月20日(日)まで
会場 : 佐賀県立美術館(佐賀市城内1-15-23)
開館時間 : 9時30分～18時00分 ※最終入場17:30
休館日 : 月曜 ※祝日の場合は翌日
観覧料 : 【一般】1,200円　【割引料金】1,000円※
TEL : 0952-24-3947

※割引対象は下記となります。詳しくは公式HPご確認ください。
https://saga-museum.jp/museum/exhibition/limited/2024/07/004501.html