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冬の体トラブル対策!専門医に聞く「末端冷え性」や「しもやけ」などの原因・対策
寒さが厳しくなるこの季節、多くの人が悩まされる体のトラブル。特に「末端冷え性」や「しもやけ」、「あかぎれ」などの皮膚トラブルが増えてきます。これらの症状の原因と対策について、佐賀県医療センター好生館の専門医に話を聞きました。
末端冷え性 原因と改善方法
末端冷え性は、血行不良で手足の先まで血液が届かないことが原因で起こります。主な原因には以下のようなものがあります。
- 筋力の低下
- 睡眠不足など不規則な生活による自律神経の乱れ
- 偏った食事による栄養不足
- ストレス
- 喫煙
改善方法としては、以下のポイントが挙げられます。
- 運動で筋肉をつけ、熱を作り出す
- バランスの良い食事をとり、規則正しい生活を送る
- 体を温める
末端冷え性の改善には「ぬるめのお湯」が効果的
末端冷え性は、血行不良で手足の先まで血液が届かないことが原因で起こります。その改善方法として、お風呂の入り方に注目です。
好生館の産婦人科医長である八並直子先生は、「ぬるめのお湯にゆっくり浸かる」ことを推奨しています。
38〜40度のぬるめのお湯に15分以上浸かることをオススメします。熱いお湯に入ると、体が急に熱い状態になって驚いてしまい、体に入ってきた熱を逃がそうと血管が広がって熱を放出しようとします。その状態でお湯から上がると今度は急速に湯冷めして、体が冷えて体が温まらない状態になってしまいます。
ゆっくりぬるいお湯に浸かることで、体が芯まで温まり、自律神経も整うそうです。
しもやけの症状と対策
しもやけは、寒さによって手足の指先など末端部分の血流が悪くなることで起こります。主な症状は以下の通りです。
- 赤紫色に腫れる
- 痛がゆい
- ジンジンする
対策方法としては、以下のポイントが重要です。
- 手洗いや風呂上りにはクリームでしっかり保湿・保温する
- 血流が悪くなるため窮屈な靴は履かない
- ビタミンEを摂取する(血液の循環を良くする働きがある)
- 入浴やマッサージで血行を促進する
しもやけ対策は「指先から体の中央へ」のマッサージ
しもやけ対策は「指先から体の中央へ」のマッサージ
しもやけは寒さによって手足の指先など末端部分の血流が悪くなることで起こります。その対策として、マッサージが効果的だと言われています。
好生館の皮膚科部長である米倉直美先生は、正しいマッサージ方法をこう説明します。
「指先から体の中央に向かってマッサージをすることが大事です。なぜなら、しもやけは指先に血流が滞って出来るものなので、その滞った血流を体の中央つまり心臓の方に流すことによって血行が良くなります。それによってしもやけの改善につながります」
あかぎれの症状と対策
あかぎれは、冬の寒さや空気の乾燥によって皮脂が失われ、皮膚に亀裂が入った状態です。ひどくなると血が出ることもあります。
対策方法としては、以下のポイントが重要です。
- しっかり保湿する
- ぬるま湯での手洗いを心がける(熱いお湯は手の油分を奪う)
- 食器洗い時は、ゴム手袋を付ける
- 栄養のある食事を心がける(健やかな肌を維持するのに必要な栄養素をしっかりと摂る)
八並直子先生は、冷え性を甘く見てはいけないと警告しています。
「冷え性が悪化すると、体全体の冷えにつながって、内臓の働きが悪くなったりとか、免疫力が落ちたりとか色々全身の不調につながっていきますので、冷やさないように生活習慣、食生活などを気を付けて、しっかり冬の間過ごしてください。」
寒い季節はまだまだ続きます。これらの対策を参考に、冬の体トラブルを予防し、健康に過ごしましょう。
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