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佐賀県でもサーモンを養殖⁉その名も「玄海サーモン」養殖現場に潜入
佐賀県の海の幸といえば、呼子のイカや有明海の海苔が有名ですが、実は冬から春にかけて楽しめる絶品のサーモンがあるのをご存知でしょうか。その名も「玄海サーモン」です。
今回は、その希少な佐賀県が誇る冬の味覚「玄海サーモン」の魅力に迫ります。
玄海サーモンとは?
玄海サーモンは、佐賀県唐津市の沖合で養殖されている高品質なサーモンです。一般的に、サーモンの養殖といえばノルウェーやチリなどの寒冷地が有名ですが、佐賀県の玄界灘でも冬から春にかけての水温の低い時期に限定して養殖が行われています。
株式会社ヤマフ(唐津市)の阿比留さんによると、「水産の卸し・加工を手掛けるかたわらクエや唐津Qサバなど数多くの魚を養殖しており、玄海サーモンもその一つ」ということです。
養殖方法の特徴
玄海サーモンの養殖には、非常に興味深い方法が用いられています。
- 陸上養殖:まず、淡水魚であるニジマスを陸上で約800gまで育てます。
- 海水養殖:その後、海面に設置された生簀に移し、約2kgを目指して育てます。
この過程で、ニジマスのエラの中にある塩類細胞が活性化し、成長ホルモンの分泌が促進されます。これにより、海水環境でも成長できるようになるのです。
養殖業者の方は、「800gぐらいの陸上で育てられた中間魚を海面に入れて大体2kg目指して育てています」と説明しています。
限定された生産時期
玄海サーモンの生産には、重要な制限があります。それは水温です。
養殖業者の方によると、「水温に一番敏感でして、今の海水温っていうのが11°C、12°C台なんですけど、18°Cを超えてしまうと魚が弱って死んでしまうんです」と説明しています。
このため、玄海サーモンの養殖および出荷は、水温が18°Cを超えない冬から春にかけての時期に限定されています。具体的には、3月から5月末頃までが旬の時期となります。
リポーターも「今が一番旬なんだね」と驚きの声を上げており、この限られた期間にしか味わえない貴重なサーモンであることがわかります。
玄海サーモンの特徴
玄海サーモンの最大の特徴は、その味わいにあります。リポーターが試食した感想によると、「今まで食べたサーモンとちょっとマジで違う」と驚きの声を上げています。
特筆すべき点は以下の通りです。
- あっさりした脂の味わい
- まろやかな旨み
- くさみがなく食べやすい
また、養殖業者の方も「油の感じもくどくなくて、ちょっとまろやかな感じ」と評しており、玄海サーモンの特徴をよく表しています。
味わい方
玄海サーモンは、その新鮮さと独特の味わいを最大限に楽しむため、刺身で食べるのが一般的です。
レモンを搾り、旬の新玉ねぎと一緒に食べるとよりサーモンの旨みと香りを感じられるそうです。この食べ方により、サーモンの繊細な味わいがより引き立つようです。
また、養殖場近くの鮮魚店では、刺身用の玄海サーモンが販売されており、100gあたり580円で購入できるとのことです。
購入方法
玄海サーモンを購入したい方は、唐津市にある「マリンセンターおさかな村」で入手することができます。ここでは、地元で水揚げされた新鮮な魚介類が豊富に取り揃えられており、玄海サーモンもその一つとして販売されています。
ただし、先述の通り生産期間が限られているため、ゴールデンウィーク過ぎ頃までの販売となっています。旬の時期を逃さないよう、早めの購入をおすすめします。
まとめ
玄海サーモンは、佐賀県が誇る冬から春の限定グルメです。その独特の養殖方法と限られた生産期間により、他のサーモンとは一線を画す味わいを持っています。
あっさりとした脂の味わいとまろやかな旨みは、多くの人々を魅了し、一度食べるとその美味しさの虜になること間違いなしです。
佐賀を訪れる際は、ぜひこの「玄海サーモン」を探してみてください。限定された期間にしか味わえない、佐賀の海の恵みをご堪能ください。