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今、大雨に備えよう
台風や梅雨の時期の「大雨への備え」について、日本赤十字社佐賀支店・佐藤洋平さんに教えていただきます。
情報について知ろう
大雨の情報と地震の情報 伝わり方の違い
地震は突然やってきますが、大雨災害は事前に天気予報等で「情報」が入るので、準備をする時間や逃げる時間があります。「情報の確認」というのは、大雨災害を減らすためには極めて重要になります。
気象に関する情報
- 「大雨注意報」…災害が起こるおそれがある場合にその旨を注意する。
- 「大雨警報」…重大な災害が起こるおそれがある旨を警告する。
- 「大雨特別情報」…重大な災害の起こるおそれが著しく大きい場合にその旨を示す。
避難に関する情報
- 「避難準備・高齢者等避難行動」… 住民に対して避難準備を促し、高齢者等、避難に時間を要する人に、避難の開始を呼びかける。
- 「避難勧告」… 人的被害が発生する可能性が高い地域の住民に対して、速やかな避難を呼びかける。
- 「避難指示」… 人的被害の危険性が非常に高まった地域の住民に対し、緊急の避難を強く求める。
避難を早く決断することが大切!
- 「避難準備・高齢者等避難行動」… 逃げてください。
- 「避難勧告」… 絶対逃げてください。(避難を終えてください。)
- 「避難指示」… 避難完了(場合により垂直避難)
※垂直避難…外に出ず、自宅の2階や高い建物に上がって一時的に難を凌ぐ方法。
「避難情報が出されたから準備」ではなく「既に避難行動を終えておく」事が大事です!
考えている感覚よりも一段階早めに心の中で危機感をもち、行動しましょう。
考えている感覚よりも一段階早めに心の中で危機感をもち、行動しましょう。
「正常性バイアス」
パニックにならないために「自分は災害に遭わない、大丈夫だ」と自分に言い聞かせて、こころの安定を図る心理作用のことです。これは、人間誰しもが持っている本能です。これに加えて今までに災害が無かった「経験」が重なると、余計に避難するタイミングが遅れます。
西日本豪雨災害では、この「正常性バイアス」という自己防衛作用と災害がなかった「経験」により、逃げるのが遅れ、多くの被災者を出しました。
非常持ち出し品を確認しよう
いのちに関わる「お薬手帳」
特に、毎日お薬を飲んでいる高齢者の方や病気の方は必ず用意しましょう。災害時は、薬が手に入らない可能性もありますが、仮に手に入る場合でも、薬は似たような形や色をしているので、自分が飲んでいる薬を正確に説明するのは難しいです。
万能な「食品用ラップ」
- 体に巻くと雨でぬれるのを防ぐことに加えて、低体温症になるのを防いだり、出血をした際に止血することができる。
- 文字を書くことができ、濡らせば壁などに貼りつくので、メモなどを残せる。
- 避難所で皿にラップを巻いて使うと、皿を洗わずに済み、水の節約になる。
ハザードマップを確認しよう
- 自宅から近い避難所を確認する。一番近い避難所が使えない場合もあるので、2箇所以上確認しておく。
- 実際に歩いてみて、本当に安全か確認する。(水路の近くなどは避ける)
- 家族が離れているときに災害が起こった場合、どこの避難所で落ち合うか事前に決めておく。
避難するときのポイント
- 長靴ではなくスニーカーで
大雨の際、長靴を履きたくなりますが、水が入ると重く、歩きづらくなってしまい、大変危険です。スニーカーで避難しましょう。 - 長い棒をもつ
水に浸かって道路との境目が分からなくなった側溝や川に注意し、足元を確認しながら避難しましょう。
日本赤十字社では、「赤十字防災セミナー」という出前講座を行っています。
〈お問い合わせ先〉
日本赤十字社佐賀県支部
TEL:0952-25-3108
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