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2019.06.19

高校最後の試合 主役は夏の大会でベンチ入りを果たせなかった3年生

6月17日(月)の放課後、みどりの森県営球場で球児たちが熱戦を繰り広げました。この試合の主役は、来月から始まる夏の甲子園県予選でベンチ入りを果たせなかった3年生たちです。

野球に情熱を注ぎ、甲子園を目標に汗を流してきた3年間。少年野球から野球を始めたとすると、10年以上野球と共に成長し野球を通じて様々な経験を積んできたことになります。

この日が高校生活最後の試合になる球児たちは、すべての思いをプレーに込めます。

対戦したのは北陵高校と佐賀工業高校の3年生。

全力プレーに感謝の思いを込めて

北陵高校3年の宮本駿さんは福岡県大刀洗町の中学校から野球をしたいと北陵高校に進学。しかし1年生のときから肘や肩のケガに苦しみました。

試合前、宮本選手は「12年間やらせてもらってるので全力プレーで感謝の気持ちを伝えたいです」と思いを語りました。

この日は、母 加代子さんも福岡から応援に駆け付けました。

12年間、宮本選手を応援してきた母 加代子さん。
試合前にお話をうかがうと「出来ればみんなのために塁に出て、点に絡むような走塁とかをしてほしいなと思います」と語ってくださいました。

いよいよ最後の試合が開始。
スタンドの応援席もそれぞれの思いを込めて、グラウンドでプレーする全ての選手へ声援を送ります。

最後の試合となったこの日、3年間の思いを胸に宮本さんは1番センターで出場。

第一打席目は、惜しくもアウト。
ベンチ席でも応援に声を枯らします。

いよいよ最後の打席。
見逃し三振。
累に出ることはできませんでした。

それでも仲間が打線でサポートします。

試合は5対1で北陵高校の勝利。

試合後、母 加代子さんは「活躍はできませんでしたけど本人が悔いがなければ、いいかなとは思います。3年間ご苦労様でしたと言いたいと思います」と宮本選手を労いました。

宮本選手は「ヒットで活躍することはできなかったんですけど親の前で最後までやりきったところを見せることができたので良かったです」と語りました。

12年間支えてくれた親御さんへの感謝の思い。ケガで悔しい思いをしたことも、きっと投げ出したくなった日もあったと思います。それでも最後までやりきったこの日の宮本選手の表情はとても晴れやかで、かっこよかったです。それが親御さんにとっては、息子さんから受け取った最高の感謝の気持ちだったのではないでしょうか。

ベンチ外選手たち最後の試合。しかし、101回目の夏はこれから始まります。

一球、一打席にかける選手たち

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