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2019.11.19

祭り笛職人 松枝浩二さん

祭り笛職人・松枝浩二さんをご紹介します。
竹を6枚に割り形を整え、 接着剤は使わず銅線だけで固定します。こうしてできあがるのが「祭り笛」です。

「まず見た目がきれいにできるように、それから笛なので当然良い音色がでるように。自然に生えてる竹だからなかなか思ったような竹がなくて。それを、きれいにできるように作っている。」そう話すのは、松枝浩二さん。祭り笛を作る職人です。

松枝さんが笛づくりを始めたのは、約20年前。最初は趣味で作っていましたが、4年前の退職をきっかけに本格的に取り組みはじめました。今では年間で約70本もの笛を作ります。
その笛は、有明海に浮かぶ沖ノ島で行われる「沖ノ島詣り」で使用されます。
沖ノ島詣りは毎年旧暦の6月19日、浮立を奉納して五穀豊穣を願って行われています。

松枝さんは「自分は太鼓はたたいていたので、笛は吹いていなかった。 色々、物を作るのは好きだったので、笛を先輩が作っていたのを見て、自分もやってみようと思って、見よう見まねで始めた。」と笛を作るようになったきっかけを話します。

芦刈町で生まれ育った松枝さん。 幼い頃から、父の笛を吹く姿や、この祭りを見てきました。
「うちがのりの養殖をしていて、船があったから、親父が沖ノ島詣りに行く時にその船に小さい頃の私たちを乗せて、飾り付けた船の横を通ったりして見せてくれたのは記憶にある。思い出すと、 太鼓を一生懸命たたいたり笛を吹いたり、かっこいいなと思っていた。」と、松枝さんは幼いころの思い出を振り返ります。

笛の材料には、地元、芦刈町の竹を使います。 特に、見た目の美しさに拘る松枝さん。6枚の竹を銅線で巻く時、竹と竹のつなぎ目が目立たないように 工夫をしています。

「竹と竹がぴったり合うように、削る時に真っ直ぐ削って、後は巻く時に6本ですので、1つの内角が60度になるように、専門の自作したやすりで、きれいに削ってから合わせてするようにしている。」と、祭り笛を作る上での注意点を話す松枝さん。
合わせた竹の表面を削ることで、つなぎ目がより目立たなくなります。 左手で竹を少しずつに回転させながら、削っていきます。

今後について、松枝さんは「沖ノ島詣りに行くと、どうしても吹いている人の笛は気になる。 自分が作った笛はすぐ分かるので、ちゃんと吹いてもらっているとやっぱり嬉しい。自分の目と手の動く間は作っていきたい。」と話してくれました。

笛は、大・中・小どれも1本3000円
※詳しくは下記へお問い合わせください
電話番号:090-4358-8284
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