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さをり織り職人 江上芳香さん
さをり織り職人・江上芳香さんをご紹介します。
江上さんは、さをり織りについて「普通の織物っていうのは、ちゃんと色合いだなんだって考えなきゃダメ。ところが、さをり織りはあるものを重ねて、これとこれとを合わせてどうして?っていうような品物が出来上がるのが楽しみ。穴が空いてたり、同じ段ばっかりっていう、面白さが違いますよね。どういう色でも載せていきさえすれば、それが一つのものに出来上がる。その楽しさっていうのは表現できない。俗にいうピカソみたいな、ああいう世界ね」と話します。
「考えるんじゃなくて、ただ夢中に重ねる。感性のままに、色をとって載せさえすればいいんですよね。上手に織って、この色は合うとか合わないじゃなくって、これが好きだ!って言って載せてくださった方が一番いいと思う」と作る際のポイントを話す江上さん。
最後に「自分の心を織っているのと同じ。だから嬉しい時の布扱い、悲しい時…。綺麗なものを織ろうと思わなくて、とにかくヘタがいい。それが、いちばんのモットーでしょうね。だからヘタなものが一番いいものが出来上がる。私は上手だ、私は上手に織りたい、人に見せたいっていうのじゃなくて、意のままに自分の心をどんどん織っていけばいいんですよね」と語っていただきました。
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