佐賀のニュース

  1. トップ
  2. 佐賀のニュース
  3. 武雄高校放送部 水害を風化させないために ドキュメンタリー制作【佐賀県】

武雄高校放送部 水害を風化させないために ドキュメンタリー制作【佐賀県】

2022/04/19 (火) 18:30

サムネイル
2021年の8月、豪雨で自分達が住む地域が被災したのを目の当たりにした武雄市の高校生。
実際に起きたことを忘れないためにと取り組んだのはドキュメンタリー制作です。

「佐賀県内に8月11日から19日にわたり、記録的な大雨が…」
「実際に被災した人たちの声を伝えたいと思った」
「そこに住む自分達にできることがもっとないかって」

武雄高校放送部。
3年生7人、2年生4人の11人で活動しています。
毎年のように地元が水害に見舞われるなか、2021年、取り組んだのが災害を風化させないためのドキュメンタリーづくりです。
2021年8月の豪雨。
県内各地で記録的な雨量を観測し、3296人が避難を余儀なくされました。
特に被害が大きかった武雄市では最大で2メートル20センチもの高さまで浸水しました。

【武雄高校放送部古賀音美さん】
「私の友達に実際に、被災した人がいて話を聞いて、実際に被災した人達の声を伝えたいと思ったので」

【武雄高校放送部中向朝日さん】
「武雄で起こったことなので、そこに住む自分達にできることがないか。というのをもっと探したいという気持ちが強くあった」

中心となって制作したのは当時2年生だった古賀音美さんと中向朝日さん。
何を伝えたいのか、誰に話を聞くのか、何を撮影するのか、何度も話し合いをしたと言います。
「ここが実際に撮影した場所です」2人が取材のなかで特に力を入れたのは家が浸水被害に遭った武雄市橘町の楠原君子さんへのインタビューです。

【楠原さん】
「みんなが手伝いに来て、その時は私も一緒に動きます。帰ったらぐちゃあとなってました。時々精神的にもきついなと思います」

【中向朝日さん】
「被害がひどいところだったので大変なことがたくさんあっただろうしもっと改善してほしいところとかもう少し知りたいと思ったので君子さんのところに来た」

【古賀音美さん】
「家の中などをたくさん見せてもらって、家具や壁が泥がついたあとがあってここまでくるものなんだなと思った」

【楠原君子さん】
「番組つくるのは今は機械を駆使しているだろうからすごいなと思った。武雄高校が自分の出身校だったから特に嬉しかっただけ」

【武雄市への取材】
「川の水位を下げなくてはいけない。」

2人は被災した人の話だけではなく災害自体についても学ぼうと武雄市役所の防災・減災課にも話を聞いていました。

【武雄市役所元防災・減災課課長西山丈晴さん】
「ポンプを停止すればやはり武雄は内水氾濫で災害が起こるという話をした。武雄高校生のなかには被災した子供達もいる。そういうなかでこういうことをやるというのはその地域を知るといううえではとてもいいことだと思うし、実体験をしているからこそできるのかなと思う」

「また起きるかもしれない災害から私たちが住む町を守るために…」
ドキュメンタリーは約2カ月かけて制作。完成した作品は県高校放送コンテストのテレビ番組部門で優良賞を受賞しました。

【古賀音美さん】
「地元のことなので地元で生きている私たち高校生が一番知るべきことだし、実際あったことを忘れないように伝えていくことが大事だと思う」

【中向朝日さん】
「まずは知ること。災害をうけた人がどういう気持ちで生活をしているのかや災害が起こったあとも、ずっと心に残っていくことだったりするので被災者にならないためにも何ができるのか考えてもらえたらと思う」
キーワードから探す
佐賀のニュース
特集ニュース

災害の記憶

豪雨、地震、大雪…近年激甚化する災害。過去の教訓を防災に生かしていこうと、県民のみなさんの災害の記憶をシリーズで掲載します。

さがリサーチα

佐賀のニュースをサガテレビの記者が掘り下げるコーナー。もっと知りたくなる佐賀を紹介。

ピックアップ

サガテレビ選りすぐりの企画ニュース、独自取材のニュースを掲載。

新幹線長崎ルート

戦争の記憶

終戦後、日本は、他国と戦火を交えていませんが、ウクライナ侵攻など戦争・紛争は絶えません。サガテレビでは、「戦争の記憶」を次世代へ語り継ぎ、平和について考える取材を続けていきます。

オスプレイ

オスプレイの佐賀空港配備計画の行方は…。サガテレビでは徹底取材を続けていきます。

衆院選 佐賀 2024

DAILY NEWSランキング

こちらもおすすめ

全国のニュース FNNプライムオンライン