佐賀のニュース
“価格の優等生”モヤシ 値上がり不可避 物価高騰で学校給食も影響「年に1回はスイカ食べさせたい」
2022/07/12 (火) 19:20
円安や原油高などで、値上がりするものが増えていて、食品の生産に学校給食に影響が出ています。
「物価の優等生」とも言われるもやしも例外ではありません。
九州2位のもやしの生産能力を誇る、吉野ヶ里町の「川崎食品」。この工場では1日に約10万袋、20トンのもやしが出荷されています。90年以上も続き、九州の食卓を支え続けたもやし工場。順風満帆に見えますが、社長の川崎紀明さんは危機感を募らせています。
【川崎食品 川崎紀明社長】
「もやしの原料である緑豆の価格も、ここ10年ほどで2倍、3倍程度まで上がってきてますし、人件費ももちろん上がってきている所で、全てのコストが上がってしまって、これ以上の安い価格というのが厳しい状況に入ってしまっている」
原材料となる緑豆の値上げや近年の燃料価格の高騰から、値上げを検討せざるを得ないといいます。
また、生産費用高騰による経営悪化を原因に、もやし工場自体が減少していることも深刻です。川崎社長によりますと、佐賀に戦後50カ所以上あったもやし工場は現在(6月時点)3カ所に激減。その中でも大規模な生産能力を持つのは川崎食品のみということです。
一方、値上げの影響を受けているのは工場だけではありません。佐賀市のスーパーマーケットでは、仕入れ値の高騰から、数カ月前に売値を35円から38円へ3円の値上げをしました。
【客】
「いやもうほんとにやめて欲しいです。もやし大好きなんでやめてーって感じ」
【客】
「私たちに取ってやっぱり安い方がいいんですけど、でもやっぱり仕方がないのかなと思います。」
【店員】
「これ以上値上がりするとスーパーとしても、できるだけ安く提供したいと思っているがこういった相場が高い時のもやしなどなるべく(入荷を)増やして、なるべく安くしたいと考えている」
「もやしは安い」というレッテルが生産者と消費者を苦しめている、といいます。
【川崎紀明社長】
「もやしの価値を低く見られているなっていうのはすごく悲しく感じますね。
今までの業界が、そういった所を訴えてこなかった部分も問題としてあると思うんですけど、今後はしっかり商品の価値を伝えていかなくてはいけないのかなと感じてます」
食品や食用油の値上がりで影響を受けているのが学校給食です。材料や調理法を工夫しながら、現場では厳しいやりくりが強いられています。
【武雄市栄養教諭 森真由美さん】
「今のところは努力をしているが限界があるのかな、値上がりが続くようだったら色々な献立ができなくなるので・・・」
食品の値上がりは学校給食にも影響が出ています。
毎日110人分の給食を作っている武雄市内の小学校は。
【武雄市栄養教諭 森真由美さん】
「一番値上がりが大きかったのが油。揚げ物の回数を減らしています。週に2回から1回に減らすなど工夫をしています。去年4千円だったのが6千円に上がっている。痛いですね。1.5倍になっているので」
ある日の献立を見ると「ココア揚げパン…風」。油で揚げずに焼いたパンを提供しています。
武雄市の小学校の給食費は1食あたり約250円。食用油だけでなく小麦や魚、調味料などさまざまな食品が少しずつ値上がりし、1食あたりの費用は8%増えているといいます。
限られた予算内で児童たちの栄養価を維持するため、あの手この手でメニューを工夫しています。
【武雄市栄養 教諭森真由美さん】
「ハンバーグを作る時には肉と豆腐を合わせて使うとか、きょうは豚の角煮だが、豚肉と高野豆腐を使ってボリュームをもたせている。栄養面は落ちないように工夫している。肉だったら牛肉を豚肉になど、たんぱく質をとれるように工夫しています」
こうした状況を受け、自治体では給食の費用を補助し価格高騰を乗り切ろうする動きが出ています。武雄市では食材費として1食あたり小学校で20円、中学校で23円を補助することを決めました。
一方、食品の価格がさらに上がるのか見通せない中、食材の選択肢に影響が出ているのが現状です。
【武雄市栄養 教諭森真由美さん】
「季節感のある献立に制限があるのかなと。年に1回はスイカを食べさせたいとかいう思いがあるが厳しい状態なので、こちらが理想としている献立が出せるように早くなってほしい」
このような状況を受け、佐賀県は私立の学校などに給食の食材費の8%を補助する
ことを決めました。また、各市町では神埼市で10%、佐賀市・武雄市など4つの市で食材費の8%をを補助することが決まっています。
また今後の給食費の値上げについては検討中、未定、という市が多くなっています。10の町では今後の値上げについては今のところはないということでした。
子供たちの給食にも値上げの波が押し寄せ自治体も補助をして何とか乗り切ろうとする動きがみられますが、厳しい「値上げの夏」となりそうです。
「物価の優等生」とも言われるもやしも例外ではありません。
九州2位のもやしの生産能力を誇る、吉野ヶ里町の「川崎食品」。この工場では1日に約10万袋、20トンのもやしが出荷されています。90年以上も続き、九州の食卓を支え続けたもやし工場。順風満帆に見えますが、社長の川崎紀明さんは危機感を募らせています。
【川崎食品 川崎紀明社長】
「もやしの原料である緑豆の価格も、ここ10年ほどで2倍、3倍程度まで上がってきてますし、人件費ももちろん上がってきている所で、全てのコストが上がってしまって、これ以上の安い価格というのが厳しい状況に入ってしまっている」
原材料となる緑豆の値上げや近年の燃料価格の高騰から、値上げを検討せざるを得ないといいます。
また、生産費用高騰による経営悪化を原因に、もやし工場自体が減少していることも深刻です。川崎社長によりますと、佐賀に戦後50カ所以上あったもやし工場は現在(6月時点)3カ所に激減。その中でも大規模な生産能力を持つのは川崎食品のみということです。
一方、値上げの影響を受けているのは工場だけではありません。佐賀市のスーパーマーケットでは、仕入れ値の高騰から、数カ月前に売値を35円から38円へ3円の値上げをしました。
【客】
「いやもうほんとにやめて欲しいです。もやし大好きなんでやめてーって感じ」
【客】
「私たちに取ってやっぱり安い方がいいんですけど、でもやっぱり仕方がないのかなと思います。」
【店員】
「これ以上値上がりするとスーパーとしても、できるだけ安く提供したいと思っているがこういった相場が高い時のもやしなどなるべく(入荷を)増やして、なるべく安くしたいと考えている」
「もやしは安い」というレッテルが生産者と消費者を苦しめている、といいます。
【川崎紀明社長】
「もやしの価値を低く見られているなっていうのはすごく悲しく感じますね。
今までの業界が、そういった所を訴えてこなかった部分も問題としてあると思うんですけど、今後はしっかり商品の価値を伝えていかなくてはいけないのかなと感じてます」
食品や食用油の値上がりで影響を受けているのが学校給食です。材料や調理法を工夫しながら、現場では厳しいやりくりが強いられています。
【武雄市栄養教諭 森真由美さん】
「今のところは努力をしているが限界があるのかな、値上がりが続くようだったら色々な献立ができなくなるので・・・」
食品の値上がりは学校給食にも影響が出ています。
毎日110人分の給食を作っている武雄市内の小学校は。
【武雄市栄養教諭 森真由美さん】
「一番値上がりが大きかったのが油。揚げ物の回数を減らしています。週に2回から1回に減らすなど工夫をしています。去年4千円だったのが6千円に上がっている。痛いですね。1.5倍になっているので」
ある日の献立を見ると「ココア揚げパン…風」。油で揚げずに焼いたパンを提供しています。
武雄市の小学校の給食費は1食あたり約250円。食用油だけでなく小麦や魚、調味料などさまざまな食品が少しずつ値上がりし、1食あたりの費用は8%増えているといいます。
限られた予算内で児童たちの栄養価を維持するため、あの手この手でメニューを工夫しています。
【武雄市栄養 教諭森真由美さん】
「ハンバーグを作る時には肉と豆腐を合わせて使うとか、きょうは豚の角煮だが、豚肉と高野豆腐を使ってボリュームをもたせている。栄養面は落ちないように工夫している。肉だったら牛肉を豚肉になど、たんぱく質をとれるように工夫しています」
こうした状況を受け、自治体では給食の費用を補助し価格高騰を乗り切ろうする動きが出ています。武雄市では食材費として1食あたり小学校で20円、中学校で23円を補助することを決めました。
一方、食品の価格がさらに上がるのか見通せない中、食材の選択肢に影響が出ているのが現状です。
【武雄市栄養 教諭森真由美さん】
「季節感のある献立に制限があるのかなと。年に1回はスイカを食べさせたいとかいう思いがあるが厳しい状態なので、こちらが理想としている献立が出せるように早くなってほしい」
このような状況を受け、佐賀県は私立の学校などに給食の食材費の8%を補助する
ことを決めました。また、各市町では神埼市で10%、佐賀市・武雄市など4つの市で食材費の8%をを補助することが決まっています。
また今後の給食費の値上げについては検討中、未定、という市が多くなっています。10の町では今後の値上げについては今のところはないということでした。
子供たちの給食にも値上げの波が押し寄せ自治体も補助をして何とか乗り切ろうとする動きがみられますが、厳しい「値上げの夏」となりそうです。
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