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六角川河川敷に70個のプール 浸水被害軽減へ向けた取り組みとは【佐賀県武雄市】
2023/02/02 (木) 18:19
毎週木曜日はサガリサーチ。
今回は武雄市や大町町を流れる六角川の話題です。
今年度からその河川敷に大きなプールが次々に作られています。
川の水位を上げていたある植物に目をつけ浸水被害軽減へ向けた取り組みを取材しました。
六角川の河川敷に並ぶ大きなプール。
その数約70個、一体何を目的に作られているんでしょうか?
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「令和3年8月の出水で非常に大きな雨が降りまして、浸水被害を受けたんですけども、そういった同じ規模の雨が降っても浸水被害を軽減することができる」
2019年とおととし、相次いで豪雨による浸水被害に見舞われた武雄市や大町町など六角川の流域。
おととしは約3700戸が浸水し、うち床上浸水の被害は1500戸に上りました。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木木耕太郎所長】
「“ヨシ”を生やさないようにするということで河川の水位を下げるための対策として行っているところ」
Qこの湛水池というのは水を貯めるというのが直接的な目的ではなくてヨシを生やさないようにするというか?
【武雄河川事務所朝日出張所 高木木耕太郎所長】
「ヨシを生やさなくして、水を流れやすくすると」
そもそも蛇行しているその地形から上流から下流へ水が流れにくい六角川。
それに加え、河川敷に生い茂ったヨシが“水の抵抗”を生んでいたといいます。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「生えているヨシの抵抗で水が非常に流れにくくなるということで水位が上がるという現象が起きていました。いま見えているヨシが、いま池が見えているところにもびっしりと生えているような状態でした」
つまり、仕組みはこうです。
これまでは豪雨などの際、河川敷の上まで水位が上がると生い茂ったヨシが水の流れをじゃまして、さらに水位が上昇していました。
一方、河川敷にプールを作り常に水を貯めておくとその部分にはヨシが生えなくなります。
すると、抵抗が減り水が流れやすくなることで河川の水位が上がりにくくなるというわけです。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「その効果として、令和3年8月と同じ規模の出水が再度来ても、今度は“ポンプの運転調整”をしなくて済む」
2019年、そしておととし、六角川流域の甚大な浸水被害は内水氾濫によるもの。その浸水の高さは排水ポンプの運転調整、つまり、ポンプを止めるか止めないかで大きく変わってきます。
【中溝孝紀リポート】
「いま私の後ろに見えるのが六角川です。大雨の際、その水位がだんだん上がって、あちらに見えます赤の一番上まで上がった時に、ポンプは運転調整、停止されることになります」
実際、おととしの豪雨ではこれ以上水位があがると堤防が決壊したり河川があふれたりしてさらに被害が大きくなるため、武雄市内10カ所ある排水機場のうち6カ所でポンプが止められました。
そのとき、河川の水位、そして浸水の状況はどのようになっていたのか当日のデータを見せてもらいました。
【武雄河川事務所・薄田邦貴副所長】
「実際この表ではポンプ(高橋排水機場・武雄市朝日町)を午前3時ごろ停止して、午前3時時点ですと、内水の水位はTP4.84m。最大でTP5.99mまで上がっておりますので、1.2mから1.3mほど内水(浸水深)は上昇したという観測結果になっております」
ほかの排水機場付近でも、ポンプを止めてから最大1メートル前後内水の水位が上がっていました。
ポンプの停止だけが原因ではないにしても、止めずに済んでいたとしたら浸水被害はもっと軽減されていたと考えられます。
Q.ポンプを止めるということは内水がたまってしまう1つの大きなきっかけに…
【武雄河川事務所・薄田邦貴副所長】
「そうですね、どうしてもポンプの目的が内水を下げるためにポンプはありますので、それを止めるということはその効果が当然なくなりますので」
そこで、ポンプを動かし続けるために期待されるのが70個のプール。
今年5月、出水期前までに整備は完了する予定で、国の事業費は約16億円です。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「ただこの対策が完成してもなかなか浸水被害が100%解消できるかというとなかなか難しい。そのハード面の対策だけじゃなくて、ソフト的な対策も含めて被害がより軽減できるように進めていきたい」
今回は武雄市や大町町を流れる六角川の話題です。
今年度からその河川敷に大きなプールが次々に作られています。
川の水位を上げていたある植物に目をつけ浸水被害軽減へ向けた取り組みを取材しました。
六角川の河川敷に並ぶ大きなプール。
その数約70個、一体何を目的に作られているんでしょうか?
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「令和3年8月の出水で非常に大きな雨が降りまして、浸水被害を受けたんですけども、そういった同じ規模の雨が降っても浸水被害を軽減することができる」
2019年とおととし、相次いで豪雨による浸水被害に見舞われた武雄市や大町町など六角川の流域。
おととしは約3700戸が浸水し、うち床上浸水の被害は1500戸に上りました。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木木耕太郎所長】
「“ヨシ”を生やさないようにするということで河川の水位を下げるための対策として行っているところ」
Qこの湛水池というのは水を貯めるというのが直接的な目的ではなくてヨシを生やさないようにするというか?
【武雄河川事務所朝日出張所 高木木耕太郎所長】
「ヨシを生やさなくして、水を流れやすくすると」
そもそも蛇行しているその地形から上流から下流へ水が流れにくい六角川。
それに加え、河川敷に生い茂ったヨシが“水の抵抗”を生んでいたといいます。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「生えているヨシの抵抗で水が非常に流れにくくなるということで水位が上がるという現象が起きていました。いま見えているヨシが、いま池が見えているところにもびっしりと生えているような状態でした」
つまり、仕組みはこうです。
これまでは豪雨などの際、河川敷の上まで水位が上がると生い茂ったヨシが水の流れをじゃまして、さらに水位が上昇していました。
一方、河川敷にプールを作り常に水を貯めておくとその部分にはヨシが生えなくなります。
すると、抵抗が減り水が流れやすくなることで河川の水位が上がりにくくなるというわけです。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「その効果として、令和3年8月と同じ規模の出水が再度来ても、今度は“ポンプの運転調整”をしなくて済む」
2019年、そしておととし、六角川流域の甚大な浸水被害は内水氾濫によるもの。その浸水の高さは排水ポンプの運転調整、つまり、ポンプを止めるか止めないかで大きく変わってきます。
【中溝孝紀リポート】
「いま私の後ろに見えるのが六角川です。大雨の際、その水位がだんだん上がって、あちらに見えます赤の一番上まで上がった時に、ポンプは運転調整、停止されることになります」
実際、おととしの豪雨ではこれ以上水位があがると堤防が決壊したり河川があふれたりしてさらに被害が大きくなるため、武雄市内10カ所ある排水機場のうち6カ所でポンプが止められました。
そのとき、河川の水位、そして浸水の状況はどのようになっていたのか当日のデータを見せてもらいました。
【武雄河川事務所・薄田邦貴副所長】
「実際この表ではポンプ(高橋排水機場・武雄市朝日町)を午前3時ごろ停止して、午前3時時点ですと、内水の水位はTP4.84m。最大でTP5.99mまで上がっておりますので、1.2mから1.3mほど内水(浸水深)は上昇したという観測結果になっております」
ほかの排水機場付近でも、ポンプを止めてから最大1メートル前後内水の水位が上がっていました。
ポンプの停止だけが原因ではないにしても、止めずに済んでいたとしたら浸水被害はもっと軽減されていたと考えられます。
Q.ポンプを止めるということは内水がたまってしまう1つの大きなきっかけに…
【武雄河川事務所・薄田邦貴副所長】
「そうですね、どうしてもポンプの目的が内水を下げるためにポンプはありますので、それを止めるということはその効果が当然なくなりますので」
そこで、ポンプを動かし続けるために期待されるのが70個のプール。
今年5月、出水期前までに整備は完了する予定で、国の事業費は約16億円です。
【武雄河川事務所朝日出張所 高木耕太郎所長】
「ただこの対策が完成してもなかなか浸水被害が100%解消できるかというとなかなか難しい。そのハード面の対策だけじゃなくて、ソフト的な対策も含めて被害がより軽減できるように進めていきたい」
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