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「約8割が止まらない」 全国ワーストレベルの「一時停止率」 現状を調査【佐賀県】

2023/03/07 (火) 18:40

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シリーズでお伝えしているサガリサーチα。横断歩道を渡ろうとする歩行者に対しての「一時停止率」が全国ワーストレベルな佐賀県。今回は、一時停止に関する規則や注意点などを調査しました。

取材をした長島記者です。

【長島記者】
これは2022年10月にJAFが全国で一斉に調査した、一時停止に関するデータです。信号の無い横断歩道で渡ろうとしている歩行者がいる時、どのくらいの車が一時停止するのか調べたものなのですが、なんと佐賀県は全国ワースト4位、約8割が止まらないという結果になりました。

【アナウンサー】
車社会とはいえ、ワーストレベルとは驚きですね。

【長島記者】
そうですね。この結果を受けて、佐賀県のドライバーは本当に止まらないのか調べてみました。

【長島記者】
「佐賀市役所前の横断歩道です。これから車がどれくらい止まらないのか調査します」

信号の無い横断歩道の近くで様子を見てみると…

【長島記者】
「渡ろうとしている歩行者がいます、止まらないですね」

1月下旬、佐賀市内の数カ所であわせて3時間ほど調べてみると、JAFのデータほど多くはないものの、止まらないどころか減速すらしない車もあり危険な場面が多くありました。
一方、ドライバーは…

【ドライバー】
「横断歩道前で徐行して渡る人がいないか見るようにしているが止まらない人が多い」
「急いでいる時に止まらないといけないと思いながらすみませんという感じで、止まるように心掛けてはいるが」

【アナウンサー】
子供の登下校の時間にもこのような状態かもしれないと考えると心配になりますね。

【長島記者】
そうですよね。学校の近くや交通量が多いところでは比較的止まっているようでしたが、人通りが少ない場所などでは止まらないドライバーが多い印象でした。法律で定められているのになぜ止まらないのか、考えられる原因や現状について警察に話を聞きました。

【県警察本部交通指導課 多々良智郁次席】
「運転する人が普段の運転を通して横断歩道に対する認識の薄れ、止まらなくてもいいだろう、自分くらいはいいんじゃないかという甘さ、これが横断歩道に対する意識を薄くしてしまっていて、違反をおかしてしまっているのではないかと考えられる」

県内の人身交通事故の件数は2022年までの5年間で半減。しかし…過去5年間の横断歩道横断中の事故は101件から73件に減少しているものの死者はほぼ横ばいのため割合としては増加しています。

【県警察本部交通指導課 多々良智郁次席】
「夜間や雨の日は横断歩道自体が見えにくいこともあると思うが、横断歩道の手前には菱型の白いマークがうってある、これで20メートルから30メートル先に横断歩道があるということを表しているので、横断歩道のみならず菱型のマークにも注意を払って運転をしてもらえれば横断歩道・歩行者に気付きやすいと思う」

違反をした場合、普通車は9000円の反則金と2点の点数が加わります。累計が6点になると免許停止となり車で通勤したり仕事で運転したりする人は普段の生活に大きな支障が出ることも…。

【県警察本部交通指導課 多々良智郁次席】
「横断歩道上の事故は死亡事故など重大な結果に繋がる、ドライバーは横断歩行者を守ることが交通ルールで決められた義務であることをよく認識し、緊張感を持った運転に努めてもらえれば」

【アナウンサー】
一時停止の状況から考えると交通事故は増えているのかと思いましたが、件数自体は減っているんですね。

【長島記者】
そうですね。ただ亡くなる人が減らないのは懸念される点です。横断歩道上での事故を起こさないためにはドライバーの注意はもちろんですが歩行者の心掛けも大切です。
ポイントとしては、・明るい服装をする・反射材を身につける・ハンドサインをするなど渡る意思を示して車が止まってから渡る。この3つを意識することが大切です。

【アナウンサー】
歩行者優先とはいえ、自分の身を守る行動をとる必要がありますよね。
ドライバーも歩行者も両者の交通ルールやマナーへの意識が横断歩道上での交通事故を減らすことに繋がりますね。
取材を担当した長島記者とお伝えしました。
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