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新型コロナ5類移行から1カ月 対策を続けてきた高齢者施設のいま【佐賀県】

2023/06/08 (木) 18:21

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新型コロナの扱いが「5類」に移行して8日で1カ月です。
厳しい対策を続けてきた高齢者施設では、利用者が家族と過ごす時間を楽しんでいます。

【入所者と職員】
「手をあげてください…きょうの調子は?」

職員は今も、マスクとフェイスシールド姿。
高齢者施設では、どこまで制限を緩和するのか慎重な調整が続いています。

【医療法人長晴会 木下竜太郎理事長】
「世の中は変わっても病気自体は変わっていない。老人が非常に多い高齢者施設でどうしていくかは大きな問題」

佐賀市にある介護老人保健施設
70歳から103歳までの75人が生活しています。
コロナが5類に移行してからは、時間帯を制限しながら自由に面会できるようにしました。

こちらの男性は、92歳の母親に会いに来ました。

【母(92)と面会 田村郁洋さん】
「直接会えるのが一番いい。刺激にもなる。本人の。面会して元気にしてもらえればそれが一番」

【電話】
「すみません田村です。入館お願いします」

「頻繁に会いたい」という母親の要望に応え、現在は週に2回ほど面会に訪れています。

【息子】
「誰か分かる?誰?名前は?」
【母】
「私の大事な人」
【息子】
「そう。息子。長男。郁洋」
【息子】
「郁洋さん」

母の芳子さん。
おととし脳梗塞で倒れ、今も半身まひが残っています。

【息子】
「気持ちいい?」
【母】
「気持ちいい。ありがとう」
【息子】
「いいえ」

【息子】
「ヨーグルト食べる?」
【母】
「何を?」
【息子】
「ヨーグルト」「おいしい?」
【母】
「うん」

これまで、家族との面会は主に窓越しで行ってきました。
現在も時間は20分と制限しているものの、食べ物をあげたり触れ合ったりできるようになり、面会の形は大きく変わりました。

【息子】
「時間だからお仕事行くね」

家族と会う機会が激減したコロナ禍の3年間。
入所者によっては、認知症が進む、うつの傾向になるなどの影響があったそうです。

【息子】
「じゃあね。また来るね」
【母】
「まだいる?」
【息子】
「また来る。お仕事だから行くね。バイバイ」

【職員】
「ありがとうございました」

県内にある入所型の高齢者施設は約820カ所。
その多くで、感染予防に努めながら徐々に対面での面会を再開しています。

【医療法人長晴会 木下竜太郎理事長】
「世の中の緩和の方向は今のように進めばいいと思うが、やはり老人を扱う施設はひとつ世間とは切り離して。でもなるべく家族や利用者が世間と同じような空気を吸えるように」
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