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一人前の警察官になるために…33歳の”新人記者”が警察学校に体験入校【佐賀県】

2024/02/01 (木) 18:19

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一人前の警察官になるため体力と知力などを養う、県警察学校。現場に配属される前に集団生活で学んでいる場所です。1日のスケジュールがこちら。朝6時に起きてトレーニングや清掃など。朝食後は5時限分の授業が行われます。長期科過程では約10ヵ月にわたりこうした生活を送ります。一体どんなことを学んでいるのか、サガテレビに去年入社したオールドルーキーの記者が体験入校しました。

佐賀市日の出にある県警察学校。
新人警察官が集団生活を通して知力、体力、さらには精神力を身につけます。
厳しい学校生活を学生に混じって体験したのは…

【木村賢勇】
「もう皆さんについていくのが精一杯で…ちょっと気合い入れ直して頑張ります」

木村賢勇記者33歳。
去年10月に生まれ育った大阪を離れてサガテレビに転職、1児のパパとして育児と記者の仕事との両立に奮闘中です。
朝のトレーニングを終えると制服に着替え、授業に臨みます。
授業を一緒に受けたのは去年4月に入学した22人。
県民に信頼される警察官になるため日々鍛錬を重ねています。

【教官】
「まわれ右!八歩前へ進め!」

まずは、団体行動を通して警察官に必要な規律を身につける「教練」の授業。
部隊に号令を出す指揮官役に挑戦します。

【木村賢勇】
「右向け右!まわれ右!」

グループに分かれて練習をしていざ本番に臨みますが…

【木村賢勇】
「右向け…あっ(笑)」

なんと練習でのどを潰してしまい、号令をかけれず終了。
続いての授業「犯罪捜査」に気持ちを切り替えます。

【被害者】
「わーなんか空いとい…、ああーここここ財布、お金置いとった、お金ここにお金置いとったさ」

「犯罪捜査」は役割分担して犯人検挙を目指す実戦的な授業。
この日は車上荒らしで財布の入ったバッグが盗まれたという想定です。
木村記者は鑑識作業を担当、被害者の車に指紋が残されていないか入念に確かめます。

【被害者】
「私の指紋じゃなか、きれいにでとんね、私絶対違う、私じゃなか。」
【木村賢勇】
「犯人の指紋の可能性がありますので取らせていただいても」
【被害者】
「絶対そうやもん」

被害者に確認を取りながら、車についた指紋を採取。
不審な人物の職務質問を担当する記者のサポートに回ります。

【木村賢勇】
「どんどん車から離れてるんで戻りましょう1回、戻りましょう1回。」
【犯人】
「なんでなんで」
【木村賢勇】
「お兄さんの車でしょ、戻りましょもう1回」

職務質問をしているのに車から離れようとする犯人が逃げないよう体を張って進路をふさぎます。

【木村賢勇】
「前は開けちゃだめなんですか」
【犯人】
「よか?」
【木村賢勇】
「いやいやちょっと待ってくださいよ」
【犯人】
「なん?」
【木村賢勇】
「車置いて帰るんですか」
【犯人】
「なん?よか?」
【木村賢勇】
「いやまだまだ」

抵抗する犯人を粘り強く説得し、何とか車内の捜索に至ります。

【RKB記者】
「誰ですか木下さん」
【犯人】
「知らん」
【木村賢勇】
「知らない人の財布入っているのおかしいでしょ」
【RKB記者】
「何で入ってるんですか」

車内にあったバックから出てきたのは被害者のものと見られる財布。

【犯人】
「なんで逮捕されると」
【木村賢勇】
「いや盗ったんだから、盗ったんでしょ」
【犯人】
「盗ったばってんなんで逮捕されると」
【木村賢勇】
「盗ったら逮捕されるでしょ」
【犯人】
「逮捕状持ってこいオラ」

最後まで抵抗する犯人でしたが、なんとか検挙までたどり着くことができました。

【古川彰一教官からの講評】
「犯人はもしかしたら刑務所行くかもしれない、絶対逃げます。でもそのときにですね木村さんですかね、木村さん絶対相手から逃げられないように引っ付いていましたよね良かったと思います。」

犯人の逃走を防ぐ行動が褒められた木村記者、その調子で次に体験するのはパトカーの運転捜査訓練。
狭いスペースの中で切り返し360度回って脱出するタコつぼと呼ばれるコースで技術を磨きます。

【木村賢勇】
「やばいやばい、あ脱出した(笑)」

他の記者の失敗を笑うくらい自信があるのか、誰も挑戦していないバックでの進入に挑戦します。

【木村賢勇】
「(笑)やばい、めちゃくちゃ切り返さないかん」
【教官】
「もうこれで動けなくなってる」
【木村賢勇】
「だめだったー(笑)」
【教官】
「前のパイロンどかして」

自分の技術を過信した結果、切り返すスペースがなくなり失敗。
結局自分もコースから緊急脱出することに。

【木村賢勇】
「気合い十分でパトカーの運転に挑んだんですが失敗してしまいました。これからは普段の運転ももっと気を付けようと思います」

厳しい学校生活を1日体験した木村記者。
日ごろの鍛錬不足を実感します。

【木村賢勇】
「去年の春ごろまで毎日腹筋と腕立てしてたんですけど、きょうあの途中で諦めたことをめちゃくちゃ後悔しています」

学生たちは1月末に約10ヵ月間の学校生活を終え、現在は、県内の警察署で現場実習に臨んでいます。

【第267期生 田尻彩乃巡査】
「現場のための活動であると実感できたので、どんなことも乗り越えられました」

【第267期生総代 井手彰太郎巡査】
「現場では犯人だったり被疑者だったりを捕まえるためにも、そこで力を発揮できるように」

【第267期生 武藤壮大巡査】
「積極的に前に出て市民の方々に信頼されるような警察官になります」

力強い言葉で語る学生たち。
警察官として県民を守るという高いモチベーションで厳しい鍛錬を乗り越えていました。
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