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陸上400mの久保山選手 2度逃した国体優勝 今年の国スポで悲願の優勝狙う【佐賀県】

2024/04/17 (水) 18:19

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シリーズでお伝えしている「かちスポ」。
今回は仕事と競技を両立させながら”究極の無酸素運動”とも呼ばれる過酷な陸上400メートルに打ち込む選手を紹介します。2度逃した国体優勝を目指し、今年の国スポで悲願の優勝を狙います。

風を切って力強い走りを見せる久保山晴菜さん28歳。
去年のかごしま国体の300m予選では、自己ベストの37秒42を出し、一時大会記録を更新しました。
県のSSPトップアスリートに認定されていて今年佐賀で開かれる国民スポーツ大会のピクトグラムの陸上競技のモデルにもなっています。

【久保山晴菜さん】
「最初見た時はもうすぐ自分だというのが1番にあって。足の角度やフォームというのがもうそのまま自分がモデルになっているのですごく感動しました」

久保山さんの専門はトラック1周分を走る400メートル。
短距離種目の中では一番長い距離を全力で走るため”究極の無酸素運動”とも呼ばれる競技者にとって過酷な競技です。
友人に誘われ小学4年生から陸上競技を始めた久保山さん。
高校、大学と競技を続け、社会人になってからは去年日本選手権で優勝、国際大会に出場するなどますます実力をあげています。

【久保山晴菜さん】
「元々は100、200の選手というところではやはりスピードは1つ自分の武器かなと思ってて」

圧倒的なスピードを生み出す秘訣、それは“自分の体をよく知ること”。

【久保山晴菜さん】
「前の練習の疲労感だったり自分の体が今どこに使っているのかというところを確認する意味でも大事だと思うし、しっかりまずは自分の体を確認というのが1番まず練習の前には心がけてますね」

走る前のストレッチやウォーミングアップを通して股関節の可動域や脚のそれぞれの筋肉の疲労具合など体の状態を細部まで把握します。
さらに体のパーツごとの動かし方も研究。特に大切にしているのは“足裏の感覚”です。

Q.スパイク裸足で履くんですか?
【久保山晴菜さん】
「足裏の感覚をより鮮明に感じられるというところでは試合もそうだが練習でもスパイクの時は裸足で履いている」

通常、靴下を着用するスパイクを裸足で履き、足の指の1本1本まで意識して使うことで地面をしっかりと掴む感覚が養われ、圧倒的なスピードにつながっているのです。
そしてもうひとつの強さの秘訣は“継続力”です。

【久保山晴菜さん】
「怪我をしない体づくりというところで毎日毎日のケアはすごくしっかり念入りにしている」

学生時代、けがをしたことで1年ほど走れなくなった経験から「絶対にもうけがはしない」と決めそれ以降、どんなに疲れていても毎日欠かさずケアを続けています。

【久保山晴菜さん】
「毎日触ってるからこそきょうはちょっとここが張っているな、この練習をしたからこっちにきているななど、どこを使っているのかなというところにも繋がってくるので」

自分の体への追求心は日々の練習やケアだけではなく職場でも続いています。

「強さはどうですか。大丈夫ですか。大丈夫そうです。はい、じゃあこれで行きますね」

社会人アスリートの久保山さんの職場は鳥栖市の病院。
体のスペシャリストがそろう。リハビリテーション科でリハビリ助手として働いています。

【久保山晴菜さん】
「姿勢や使い方というのは会話の中でも教えてもらうこともあるので自分の知らない知識が増えたというところではすごく大きい」

【今村病院理学療法士 藤吉良平さん】
「専門職と対等の話ができるぐらい知識がある。競技に対してもだが仕事に対しても一生懸命真摯に向かうというところは本当に素晴らしいなと」

また、職場には同僚が用意した競技の結果がずらりと並び熱心な仕事ぶりを見ている上司や同僚、さらには患者までみな応援しているといいます。

【久保山晴菜さん】
「近くで応援してくれる人がすごく増えたのでそれは本当にありがたいことだなと」

たくさんの人に支えを励みに今も数々の大会で結果を出している久保山さんですが。一時引退を考えたことも。

【久保山晴菜さん】
「4年生の国体の時に実業団選手に負けて最後それで悔しくてやはりこのままでは終われないなという気持ちと佐賀で国体があるということを知ったのでそこに向けてもっとパワーアップして佐賀県に貢献できたらなと」

悔しい思いをバネに地元大会で優勝しようと現役続行を決定。
久保山さんがいま見据えているのはもちろん今年の国民スポーツ大会での優勝。
これまで支えてくれたすべての人への思いを込め集大成の走りを誓います。

【久保山晴菜さん】
「直接見てもらえる、披露できる場というのはすごく貴重だと思うので最大のパフォーマンスを見せることと結果で恩返しできるようにしっかりそこは選手として結果を求めていきたい」
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