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現実からちょっと離れて…鳥栖市で“独立系書店”開店 ペンギンブックストア店主 立石美伸さん【佐賀県】
2024/09/10 (火) 18:19

佐賀人十色。今回紹介するのは、自宅を改装してこだわりの本屋を始めた鳥栖市の女性です。移住をきっかけに、8月本屋をオープン。インターネット販売の普及などで全国的に減っていく中、本屋を始めた理由は。
【ペンギンブックストア店主 立石美伸さん】
「小さいお店なんでそんなにたくさん本は置けないんですけど、本屋さんってすごく平和な空間だと思っていて、現実からちょっと離れて本の世界を楽しめる空間になればいいなと思っています」
手際良く棚に本を並べる鳥栖市山浦町の立石美伸さん(59)。
立石さんは8月1日にオープンした本屋、「ペンギンブックストア」の店主です。
【立石さん】
「以前は貸本屋ってあったんですよね。よく行っていました。店主のこだわりで選んだ本だけが並んでいて、店主と時々話しながら、本を買うことができる空間がすごく好きでした。こういう場所はほしいと自分が思ったので、じゃあ作ろうと」
「ペンギンブックストア」は個人が所有し経営する「独立系書店」。
Q.店に本は何冊くらいあるんですか?
【立石さん】
「今古本が1000冊ちょっとと、新刊は500冊ちょっと」
40平方メートルほどの店内には新刊と古本が約1500冊。
立石さんがこだわった選りすぐりの作品が並びます。
【立石さん】
「基本的には私が良書だと思う本をセレクトしている。中でも悩んだ時とか壁にぶつかった時に自分に寄り添ってくれるような本だったり、新しい世界を見せてくれる本とか」
本屋スペースの改装費用は約300万円。半年ほどかけてリフォームしました。
【立石さん】
「和室だったんですね。ひと続きの洋間にして。押し入れだったんですけど、壁を塞いでお手洗いを作りました」
「何かあったりします?お勧めの」
「お勧めね。重くない方が良いですか?」
「重くても大丈夫です」
「これとか読まれました?遠藤周作の『沈黙』とか」
「読んだことないです」
こちらの男性は2回目の来店。
立石さんおすすめのミステリーなど本を3冊購入しました。
【鳥栖市内から】
「8月1日からオープンしたと知って、次の日には来ました。要望に沿った本をお勧めして下さってとてもうれしい」
SNSでも積極的に本を紹介している立石さん。
その情報をきっかけに県外から来店する人も。
【福岡県大刀洗町から】
「落ち着く感じだし、1つ1つ店主のこだわり愛情があってここに置かれていると分かるので、来て良かった」
立石さんは長崎県佐世保市出身。
都内の大学を卒業した後はベネッセコーポレーションに就職し、編集者として書籍や雑誌の出版に携わりました。
【立石さん】
「本の編集の仕事をしてきたんですけど、本は小さいころから大好きで。デジタルではなくて、紙の本で実際に手触りとかも楽しんでもらえるっていうのが本はすごく良いなと思います」
立石さんは7年半ほど在籍した後、独立。
それからは友人とつくった会社で編集や取材、執筆を続けていました。
そして5年ほど前、鳥栖市出身の夫稔さんの地元に夫婦で移住しました。
立石さんのこだわりがもう1つ。
【立石さん】
「カウンター席があるので、ゆっくりコーヒーを飲みながら買った本を読んでいただいたり、忙しい毎日からほっとできるような空間になればいいなと思って。古本でしたらカウンターで読んでいただいても大丈夫です」
コーヒーをいれるのは夫の稔さん(65)。
本業の建築設計の傍ら、妻の夢を支えます。
【夫 稔さん】
「本を読みながら、ゆっくり長い時間をかけてコーヒーを味わっていただきたい。(妻の美伸さんは)読書の文化を広めたいという気持ちがありましたので、それを私はサポートしていくという気持ち」
福岡市東区の「ブックスキューブリック箱崎店」。
ブックスキューブリックは九州有数の独立系書店で、福岡県内に系列店が2店舗あります。
オープン後、立石さんは福岡にある人物を訪ねました。
同業者から「カリスマ書店員」とも呼ばれる店主の大井実さんです。
大井さんは2008年ごろから店内で作家と直に交流できるトークショーなど本関連のイベントを全国に先駆けて始めます。
紹介文は最小限にとどめるなど、アプローチ方法にこだわってきました。
立石さんにも数々のアドバイスをしていました。
【大井実さん】
「紹介する本の組み合わせを変えていくとかね。店内の本の見せ方を編集する。そういうのを日々考えながらやるのが、本屋の楽しみなんでね」
表紙を上にして本を積む「平積み」
スタンドなどに立てて目線の正面から表紙を見せる「面陳列」。
棚に入れ背表紙だけが見える「棚差し」。
大井さんは、本のチョイスや並べ方に店主の個性を出していくことが、「独立系書店」の強みだといいます。
【大井実さん】
「それが独立系の本屋のいいとこじゃないかなと。本って全部出会いだと思うんだよね。立石さんはとても人柄がいいので、皆さんを本と繋いでいける場の主になることが十分できると思うので頑張っていただきたい」
「本を通じて様々な出会いを」
立石さんの夢への1ページはめくられたばかりです。
【立石さん】
「常連の方が増えるといいなというのがまず一つの夢です。トークイベントをやったり、朗読会を開いたり、文化を発信するような場所になっていけたらいいなと。本屋はいろんな世界に出会える場所だと思う。器はできたからこれから頑張っていこうという気持ちです」
立石さんはボランティアで障害者向けに本の読み聞かせ活動を行っているそうで、将来は店内で朗読会も開きたいということです。
「ペンギンブックストア」の営業時間は当面の間、午前11時から午後4時までで定休日は、日曜日、月曜日、木曜日です。
【ペンギンブックストア店主 立石美伸さん】
「小さいお店なんでそんなにたくさん本は置けないんですけど、本屋さんってすごく平和な空間だと思っていて、現実からちょっと離れて本の世界を楽しめる空間になればいいなと思っています」
手際良く棚に本を並べる鳥栖市山浦町の立石美伸さん(59)。
立石さんは8月1日にオープンした本屋、「ペンギンブックストア」の店主です。
【立石さん】
「以前は貸本屋ってあったんですよね。よく行っていました。店主のこだわりで選んだ本だけが並んでいて、店主と時々話しながら、本を買うことができる空間がすごく好きでした。こういう場所はほしいと自分が思ったので、じゃあ作ろうと」
「ペンギンブックストア」は個人が所有し経営する「独立系書店」。
Q.店に本は何冊くらいあるんですか?
【立石さん】
「今古本が1000冊ちょっとと、新刊は500冊ちょっと」
40平方メートルほどの店内には新刊と古本が約1500冊。
立石さんがこだわった選りすぐりの作品が並びます。
【立石さん】
「基本的には私が良書だと思う本をセレクトしている。中でも悩んだ時とか壁にぶつかった時に自分に寄り添ってくれるような本だったり、新しい世界を見せてくれる本とか」
本屋スペースの改装費用は約300万円。半年ほどかけてリフォームしました。
【立石さん】
「和室だったんですね。ひと続きの洋間にして。押し入れだったんですけど、壁を塞いでお手洗いを作りました」
「何かあったりします?お勧めの」
「お勧めね。重くない方が良いですか?」
「重くても大丈夫です」
「これとか読まれました?遠藤周作の『沈黙』とか」
「読んだことないです」
こちらの男性は2回目の来店。
立石さんおすすめのミステリーなど本を3冊購入しました。
【鳥栖市内から】
「8月1日からオープンしたと知って、次の日には来ました。要望に沿った本をお勧めして下さってとてもうれしい」
SNSでも積極的に本を紹介している立石さん。
その情報をきっかけに県外から来店する人も。
【福岡県大刀洗町から】
「落ち着く感じだし、1つ1つ店主のこだわり愛情があってここに置かれていると分かるので、来て良かった」
立石さんは長崎県佐世保市出身。
都内の大学を卒業した後はベネッセコーポレーションに就職し、編集者として書籍や雑誌の出版に携わりました。
【立石さん】
「本の編集の仕事をしてきたんですけど、本は小さいころから大好きで。デジタルではなくて、紙の本で実際に手触りとかも楽しんでもらえるっていうのが本はすごく良いなと思います」
立石さんは7年半ほど在籍した後、独立。
それからは友人とつくった会社で編集や取材、執筆を続けていました。
そして5年ほど前、鳥栖市出身の夫稔さんの地元に夫婦で移住しました。
立石さんのこだわりがもう1つ。
【立石さん】
「カウンター席があるので、ゆっくりコーヒーを飲みながら買った本を読んでいただいたり、忙しい毎日からほっとできるような空間になればいいなと思って。古本でしたらカウンターで読んでいただいても大丈夫です」
コーヒーをいれるのは夫の稔さん(65)。
本業の建築設計の傍ら、妻の夢を支えます。
【夫 稔さん】
「本を読みながら、ゆっくり長い時間をかけてコーヒーを味わっていただきたい。(妻の美伸さんは)読書の文化を広めたいという気持ちがありましたので、それを私はサポートしていくという気持ち」
福岡市東区の「ブックスキューブリック箱崎店」。
ブックスキューブリックは九州有数の独立系書店で、福岡県内に系列店が2店舗あります。
オープン後、立石さんは福岡にある人物を訪ねました。
同業者から「カリスマ書店員」とも呼ばれる店主の大井実さんです。
大井さんは2008年ごろから店内で作家と直に交流できるトークショーなど本関連のイベントを全国に先駆けて始めます。
紹介文は最小限にとどめるなど、アプローチ方法にこだわってきました。
立石さんにも数々のアドバイスをしていました。
【大井実さん】
「紹介する本の組み合わせを変えていくとかね。店内の本の見せ方を編集する。そういうのを日々考えながらやるのが、本屋の楽しみなんでね」
表紙を上にして本を積む「平積み」
スタンドなどに立てて目線の正面から表紙を見せる「面陳列」。
棚に入れ背表紙だけが見える「棚差し」。
大井さんは、本のチョイスや並べ方に店主の個性を出していくことが、「独立系書店」の強みだといいます。
【大井実さん】
「それが独立系の本屋のいいとこじゃないかなと。本って全部出会いだと思うんだよね。立石さんはとても人柄がいいので、皆さんを本と繋いでいける場の主になることが十分できると思うので頑張っていただきたい」
「本を通じて様々な出会いを」
立石さんの夢への1ページはめくられたばかりです。
【立石さん】
「常連の方が増えるといいなというのがまず一つの夢です。トークイベントをやったり、朗読会を開いたり、文化を発信するような場所になっていけたらいいなと。本屋はいろんな世界に出会える場所だと思う。器はできたからこれから頑張っていこうという気持ちです」
立石さんはボランティアで障害者向けに本の読み聞かせ活動を行っているそうで、将来は店内で朗読会も開きたいということです。
「ペンギンブックストア」の営業時間は当面の間、午前11時から午後4時までで定休日は、日曜日、月曜日、木曜日です。
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