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2021.10.05

パラリンピックでメダルラッシュ!「ボッチャ」ってどんな競技?

2021年に行われたパラリンピックでのメダルラッシュで注目を集めた「ボッチャ」。実は佐賀県にもボッチャの普及に取り組んでいる方がいました。今回は佐賀県ボッチャ協会の事務局長・今井さんにボッチャの楽しみ方を教えて頂きます。

ボッチャ普及に奮闘!

佐賀県ボッチャ協会の事務局長今井康太さん。今井さんは佐賀市金立町にある障害者支援などを行う病院・佐賀整肢学園の職員として働きながら、ボッチャの普及にも取り組んでいます。
今井さんによると、ボッチャは元々「脳性麻痺の方を対象としたスポーツ」だったそうですが、今では障害がある・ないに関わらず、誰でもできるスポーツとして普及しています。

ボッチャを体験!

ボッチャはジャックボールと呼ばれる白い球を目標に赤チーム・青チームに分かれてそれぞれ6球ずつボールを投球。いかにジャックボールに近づけるかを競います。

いざ、実戦練習!三井さんは赤いボール、今井さんは青いボールでゲームを始めます。
まずは、ボッチャコートにジャックボールを投げて目標を決めます。

続いてジャックボールに近づくようにボールを投げます。
三井さんが先攻で投球。ジャックボールとも中々近い距離です。

後攻は今井さん。「本気で投げていいですか?」とやる気十分。投げたボールはジャックボールに当たり三井さんのボールよりも至近距離へ。今井さんによると「目標球が動くのも戦略になる」そうです。
次はジャックボールより遠い位置にボールがある三井さんが投球。次々にボールを投げますがなかなかジャックボールに近づかず…。6球目は今井さんのボールに当ててしまい、さらにジャックボールに近づける痛恨のミス!ボールのコントロールは中々難しい様です。
続いて今井さんが残りのボールを投球。三井さんのボールに当ててジャックボールとの距離を近づける「クッション」という技を使うなど、5球すべてを三井さんより近い距離に近づけました。お見事です!
ジャックボールに一番近い三井さんのボールとの距離に今井さんのボールが何個入っているかで得点をカウント。
結果、5個入っていたので今井さんが5点獲得。今井さんの勝利です。

今井さんによると、投げ方のコツはボールを上から持ち「中指を合わせるように投げる」事。それを踏まえ、三井さんは佐賀整肢学園の職員・笹本さんと対戦!
笹本さんのボッチャ歴は「施設の子どもたちと遊ぶくらい」との事。あまり経験がないと言いつつも、三井さんのボールよりジャックボールに近づけるなど、中々の腕を見せます。
三井さんは今井さんに伝授された投げ方で投球。なんと次々とジャックボールの近くへ!結果は3-0で三井さんが勝利しました!

ちなみに、ボールは投げても蹴ってもOK。重度の障がいがある方はランプという装置を使用して、遠くに投げたり強く投げたり細かく狙いを定めることができます。
ボッチャは「カーリング」に近く、今井さんも「的が動くカーリングのようなもの」と話します。何手先まで考えてプレイするとても頭を使う競技です。

今井さんが思う「ボッチャの今後」

中学・高校と陸上部に所属していた今井さん。大学の陸上部で活動していく中で視覚障害のある方と出会い、伴走に興味を持ったことがきっかけで障がい者スポーツに興味を持ったそうです。
今井さんがボッチャを普及しようと思ったきっかけは、2024年に佐賀県で行われる「全国障がい者スポーツ大会」。ボッチャが正式種目に選ばれたことから、佐賀県でも体制を整えようと「佐賀県ボッチャ協会」を設立しました。
重度の障がいを持った方は、スポーツをする機会が無かったりできるスポーツが限られてくるそうですが、今井さんは「ボッチャは誰でもできるスポーツなので、ボッチャを通していろんな方が交流し合える場ができれば」と話します。
2021年現在、競技でボッチャをする選手は佐賀県では少なく、他県に負けている状況ですが、今井さんは今後について「日本選手権やパラリンピックに出場できる選手を発掘したい」と仰っていました。
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