1. TOP
  2. 記事一覧
  3. ピックアップ
  4. 生地は"いきもの"高級ジャケットの「株式会社ハセガワ」

ピックアップ

pickup

2022.09.27

生地は"いきもの"高級ジャケットの「株式会社ハセガワ」

高級ジャケットなどを作る、株式会社ハセガワ(伊万里市松浦町)にお邪魔しました。

高級スーツメーカーのジャケットやコート

昭和46年創業の伊万里市にある「株式会社 ハセガワ」この工場では、東京や大阪などの高級スーツメーカーのジャケットやコートが作られています。

工場の中に入ってみると、とても広いです!沢山の方が働いていらっしゃいます。
ハセガワは生産ラインが1ラインしかなく、各々、担当の仕事を行っており、1つのジャケットに100人必要!
その理由は、工程が複雑で、手をかければ手をかけるほどいいものができるからなんだそうです!

裁断

まず自動裁断機で生地を切りわけていきます。

こちらはその切り分けられた部品。

一つのジャケットを作るのになんと50種類以上の部品が必要になります。

その一つ一つにナンバリングをしていきます。

次は、裁断したパーツに接着芯を貼っていきます。
型崩れをしないように裏側に接着芯を貼っていきます。
部品に接着芯を貼ることで生地にハリや厚みを与えるんです!

そして、もう一度正確に裁断し直します。それは、温度変化で生地がうごいてしまっているから。生地は生き物なので、空気中の水分を吸って絶えず生地がうごいています。こういうふうに生地に対応していかないといいものができません。

組み立て

こちらではパーツづくりを行っています。
いろいろな部品を作り上げて、それを組み合わせてジャケットにしていきます。

なんと、ここでは部品を組み立てるごとに生地にアイロンをかけます!
ミシンで縫ってはアイロンをかけ、交互におこなっていくと、アイロンで袖などのカーブを作り、人の体にあったジャケットに仕上がります。

そうして組み立てていくと、袖と襟をつければ完成するまでになりました。

袖付け

袖付けが美しいかどうかで、商品の品質が決まります!
紳士服の基本は袖付けの美しさなので、この工程が一番大事です。ベテランさんならではですね!

検査

組み立てたら最後に検査をします。
検査ラインも流れ作業にして、不良品は戻して、良品を次の人に渡していきます。

最終チェック

最終チェックは、メジャーで基準内に入っているかどうか再チェックしていきます。

完成!

最終チェックが完了したら完成です。

人の手で重要なことは、ジャケットのラペルの返りの美しさ

また、ジャケットは腕を動かすので袖付けの美しさというところに一番表れます。
それぞれプロフェッショナルの部品を集めて合体させることで、美しさが際立つようになっています。

後ろの切れ込み部分はなぜ?

後ろの切れ込みはサイドベンツと言われています。元々ジャケットは軍服が発祥で、剣を帯びるために収まりがいいように切れ込みがあるんだそうです。

社長の長谷川さんは「市場に出ている衣料品の97%が海外製品。日本で作っている商品がわずか3%しかありません。その3%をなんとか維持したい。うちが最後の砦という気持ちでこういうモノづくりをしています。日本製の商品を残したい。メイドインジャパンを残したい。そういう気持ちでみんな一生懸命頑張って良いものを作っています」と仰っていました。

【2022年9月22日放送 かちかちPress 工場walkerより】
RECOMMEND