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2022.11.11

世界最大級の船はどうやって作られている?「名村造船所 伊万里事業所」に潜入!

伊万里市にある、世界最大級の大型船を建造している「株式会社 名村造船所 伊万里事業所」

株式会社 名村造船所

110年前に大阪で開業した名村造船所。
伊万里事業所では石油を運ぶ「タンカー」や、鉄鉱石などを運ぶ「ばら積み船」など、世界最大級の船を年間 約10隻製造しています。

工場はとても広く、72万平米あるそうです。
わかりやすい例を言うと、ペイペイドーム10個分もの広さだそうです。

大きな工場ラインです。
製鉄所から運んできた鉄板が、【切断】→【組立】→【大組立】という流れで加工していくそうです。

伊万里事業所では、約2000人が働いています。
水の流れをスムーズに流すために曲線を描いて造っていきます。その曲線をつくる作業が非常に難しく、人の手で少しずつ曲げていきます。


1. 鉄の加工

切って、曲げて、溶接をしていきます。
1日で約1000トンの鉄を加工しています。

小さいブロックをそれぞれ組み立てていき、少しずつ大きくしていきます。(少しずつ部品の大きさが大きくなっていくイメージです)
最終的には1個の部品が350トンくらいになるほど大きくなるそうです。

その大きくした部品など合わせて、10万部材で1つの船になります。

2. ブロックを運びます

ブロックが完成したら運びます。

搬送台車

とても大きい台車です。
船体のブロックはこの上に乗せて運びます。最大で1000トンのブロックを運ぶことができるそうです。
そして、この台車はその場で360度まわることができ、どの方向にも進むことができる凄い台車です。


3. 建造ドック

最後の工程です。

ゴライアスクレーン

最大800トンのブロックを吊り上げることが出来るクレーンです。
このクレーンで船体を組み上げていきます。

今回は特別にクレーンの運転席に潜入!
今回組み合わせるブロックが一番難易度が高いそうです。
バランスが悪く、これをきれいに合わせるのは難しい作業になります。
ブロックは大きいですが、クレーンを"ミリ単位で操作"しています。
クレーンを操る人の腕の凄さと、下で指示を出す人との連携プレーで成り立っている作業です。

組立が終わったあと、進水・仕上げ・試運転を経てようやく完成します。
船ができるまでに10ヶ月かかるそうです。
お客さんから「燃費のいい船や環境に優しい船が欲しい」と要求がくるそうで、要望に応じた船を造る。みんなで力をあわせて船を造る。ということは感動するそうです。

所長さんは「こんなに大きな船を自分たちの力で造るのは本当に感動的です。面白い仕事だと思っています。みんなで船を造る感動、人が船を造る面白みを後世に受け継いでいきたい。」とおっしゃていました。

【2022年11月10日放送 かちかちPress 工場walkerより】

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