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波佐間 崇晃のブログ記事
最高の物語
国内を熱狂の渦に巻き込んだ第5回WBCは日本優勝という最高の形で幕を閉じました。
決勝で日本と激闘を繰り広げたアメリカはもちろん、
それまでに日本と対戦した中国、韓国、チェコ、オーストラリア、イタリア。
私が大好きなメジャーリーガーがいるプエルトリコやベネズエラ。全てのチームにそれぞれ魅力がありました。
今大会は野球ファンの1人として心の底から感動しました。
代表ユニフォームを着て試合経過を気にしていた日もありました。(業務時間外です)
3月22日、決勝の日。
佐賀市の軟式野球クラブ「DKCベースボールフロンティア」にお邪魔させていただきました。
日本とアメリカという大会屈指の好カードを小学校を卒業したばかりの児童17人が練習前に観戦!!
アメリカ・マイアミの地へエールを贈りました。
1球1球に食い入るように見つめる子供たち。
子供たちのボルテージが一気に上がったのが2回裏でした。
5番村上選手が同点ホームラン!!
「初球だった!」「さすが村神様!!」と大歓声。
ヤクルトファンおなじみのビニール傘を持った子が特に喜んでいました。
見所が数多くあった試合でしたが、最も胸が熱くなったのは8回です。
マウンドに上がったのはダルビッシュ投手。
昨季46本塁打の5番シュワーバー選手にソロホームランを許しましたが、あれは打った方が素晴らしかった。
ダルビッシュ投手は宮崎キャンプから代表チームに合流し、対外試合への出場制限もある中で難しい調整が続いていたと思います。
そんな中で感動的なピッチングを見せてくれました。
ピッチャーとしてだけでなく、チームリーダーとしても最高にかっこよかったです。
3対2で迎えた9回表。
2アウトで大谷投手とトラウトが対戦する場面は多くの方が同じ心境だったでしょう。
固唾を飲んで漫画の1シーンのような対決に見入りました。
そして…
最後はスライダーで見事空振りの三振!!!!!
ローンデポ・パークで歓喜の輪ができると同時に、
遠く離れた佐賀の地で観戦していた子供たちも喜びを爆発させました!!
インタビューに応じてくれた児童は
「僕もWBCに出て熱いプレーをしたい」
「僕は右打者だから、右の村神様(村上選手)みたいになりたい」
「(動画で見たことがある)2009年のような良い最後だった」
などの声を聞かせてくれました。
DKCベースボールフロンティアの堤裕貴監督は
「子供たちに希望を与えてもらっているなと感じています。代表チームには、そして正尚には心から感謝しています」と話していました。
堤監督は現役時代、オリックス・バファローズでプレー。
後輩となる吉田正尚選手が入団してきた時、【3種類のバットを使い分けていること】に驚いたそうです。
「正尚は3種類のバットを使い分け、新人のころから色んな球種に対応した打撃ができていた。
バッティングへの意識は卓越していました」と振り返っていました。
吉田選手はメキシコ戦でチームを救う同点弾。再三にわたり勝負強さを発揮していました。間違いなく優勝の立役者の1人ですよね。
誇らしげに回顧する堤監督。夢は「世界で活躍できる選手を佐賀から」。
私も胸が躍るような気持ちになりました。その日を楽しみにしています!!
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