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2023.06.02

カーボンニュートラルの最先端「小城市役所」の取り組みとは?

そもそもカーボンニュートラルというのは…?

「二酸化炭素など地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量から森林などによる吸収量を差し引いて実質的にゼロとすること」
この目標を、2050年までに世界の半数以上の国が達成すると表明し、日本も同じように宣言しています。

今回はこちらの施設に行ってきました!

小城市の小城市役所

佐賀県 地球温暖化対策担当 石井さん「日本では2050年のカーボンニュートラルを目指していますが、小城市役所の庁舎ではほぼ達成しているんです

見た目は、一般的な「市役所」ですが、どんな秘密があるのでしょうか…早速、カーボンニュートラルの秘密がわかるという、屋上へ

太陽光パネル

小城市役所の駐車場のスペースの上に約1200枚の太陽光パネルを設置

3456kWhの蓄電池を備えて充電し庁舎の夜間の消費電力を賄っています。

小城市役所財務課 古賀さん「2022年2月から太陽光発電をスタートしました。太陽光発電のエネルギーを中心に消費電力を賄っています」

市役所の電気代は年間約1000万円かかっていましたが、現在は電力会社との契約を解約しています。

また、大型の蓄電施設を持つことで、庁舎の電力以外にも災害避難所としても使われる隣接の施設にも送電していて、このおかげで、停電した時でも避難所の運営ができるんです。

小城市役所財務課 古賀さん「自治体で太陽光発電で消費電力を賄っているという仕組みはほとんど他にはないと思います」

「カーボンニュートラル」取り組みのきっかけは?

「カーボンニュートラル」が目的ではなくて、きっかけはあくまでも『防災対策』

小城市では近年、令和元年・3年と非常に大きな大雨災害に見舞われました。

※令和元年8月(小城市)

全国的に見れば長期的な停電が起こる災害も発生しています。

※令和元年8月(小城市)

小城市役所財務課 古賀さん「いかなる災害時でも市役所を防災拠点として防災活動を続けられるようにしなければならないというところがまずあります」
災害拠点が担うべき役割に電力はどう関わっている?

生存確率が急激に低下するとされる「被災後72時間」の間、防災活動を続けるための非常用電源の確保を目指しました。

※令和元年8月(小城市)

つまり、きっかけは市民を守るための「災害対策」として。同時に、温暖化対策やカーボンニュートラルにもつながるという理由で太陽光発電が導入されたんです。

さらに、小城市役所は電気自動車も完備しているので、災害が発生した時には庁舎で発電した電力を、必要な場所に運んで利用することもできます。

地球温暖化の原因である温室効果ガスの多くは、石油や天然ガスを使って電気エネルギーを生み出す際に多く排出されています。
小城市役所のように自然エネルギーを利用して自家発電だけで運用できるというのは日本全体のカーボンニュートラルの第一歩かもしれません。
今回のカーボンニュートラルのポイント「太陽光発電を利用!」

環境課の石井さんがおっしゃっていたように佐賀県の家庭用太陽光発電導入率は全国でトップクラス。
最近では電力価格が高くなる一方で太陽光発電の売電単価は下がり、売るよりも自家消費する方が、経済的メリットが大きくなっています。太陽光発電と蓄電池を併用することで夜間でも電気を使用することができます。
また、災害などの停電時でも電気が使えるというのは太陽光発電の大きなメリットと言えるかもしれません。

今回は「災害対策」の面からスタートした取り組みがカーボンニュートラルにもつながった「小城市役所」をご紹介しました。
【2023年5月31日放送 かちかちPress 知ってる?カーボンニュートラルより】

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