多久市にある「株式会社 JA食糧さが」

2014年にできた"精米工場"です。
県産米を中心に精米を行っています。ほぼ毎日精米をしていて、年間1万3千トン～1万4千トンの玄米を精米しています。秋から12月くらいまでが新米のシーズンで忙しいそうです。

こだわりは「安全で安心なお米を届ける！」
"精米HACCP"を取得しています。

精米HACCPとは

食品の安全確保の国際基準HACCP手法に基づき、精米の安全を確保し品質管理・衛生管理・食品防御の取り組みを行っています。

「靴の履き替え」「エアシャワー」などを用いたエリア分けを行っています。

他にも、生産システムの自動化による生産管理など、異物混入を防ぐ様々な工夫を行っています。

こちらの部屋に「低温保管倉庫」です。袋がずらーっと並んでいます。
玄米は精米されるまではこちらの倉庫で保管しています。

米は高温や湿気に弱い食べ物です。そのため倉庫内を温度15℃以下・湿度約60%に保っています。

張り込み

張り込みとは玄米をタンクに入れることです。

稲藁などの"大きい異物"を取り除き、玄米はコンベアで精選工程・精米工程へ運ばれます。

「うるち米」と「もち米」の2種類の米が混ざらないようにライン分けを行っています。

工場にやってきました。
なんと6階まで玄米精選設備です。

玄米に混ざっている小さな異物を6階から下ろしながら取り除いています。

風選機

6階にあり、お米が最初に通るところです。
ちり・ほこりを吸引して取り除きます。

流下式選別機

5階にあり、風選機の次に通ります。
玄米より大きいものは網に引っかかり取り除かれます。

4階にやってきました。
異物を取り除いた玄米は玄米タンクに入ります。ここで玄米のブレンドや計量を行い、石抜き機に進みます。

3階にやってきました。
こちらが石抜き機です。

中を見てみるとお米が振動しながら流れています。

振動を与えることで石などの異物を取り除くことができます。

異物を徹底的に除去し、精米工程へ！

うるち米用の精米ラインが2か所と、もち米用の精米ラインが1か所、計3か所の精米ラインがあります。

こちらの精米機で精米を行います。

タンクのところにお米が流れていきます。

まずここのタンクで玄米に軽く傷をつけます。

その後こちらのタンクで、玄米と玄米をすり合わせます。

その後、仕上げで10%のぬかを除去します。

ご紹介した精米機は「米の水分を逃がしにくい低温精米」です。

砕けた米などを取り除く

こちらの機械は「光選別機」です。
1台につき2つのカメラを搭載しています。
色がついた米やプラスチックなどを取り除きます。

計3台の光選別機でチェックしています。
このように何度も異物が無いか確認しています。

さらに金属検出器で検査を終えて、精米は終了です！

こちらは「ライスビーズ」というものです。
無洗米の加工に使用するもので米ぬかの除去をするための付着材として使用しています。
国産の米から製造していて、つまりお米でお米のぬかをとります。

こちらのパイプ内でお米とライスビーズが混ざっています。

もともとは輸入したタピオカでんぷんを熱付着材に使用していました。現在はライスビーズに変えたことで輸入時の二酸化炭素を削減できています。

米粒の状態を検査

精米や無洗米加工が終わったお米の一部は、品質管理室で機械を使ったり、お米を水に浸したりして米粒の状態を細かに検査しています。

梱包後はさらに金属探知機とウエイトチェッカーを用いて異物混入が無いか探すという徹底ぶりです。

包装されたお米はロボットによって並べられます。
今までは人の力で並べられていましたが、ロボットの導入によって負担が大きく軽減されました。このように働きやすい環境づくりにも努めています。

営業部長「佐賀県内の農家のみなさんが丹精込めて育てられたお米を、より安全で安心して食べていただけるように社員一同、責任と誇りをもって日々頑張っています。これからもJA食糧さがのお米をどうぞよろしくお願いします」

JA食糧さがで精米した「さがびより」を試食させていただきました。

まず、炊き立ての甘い良い香りがします。
もちもちの食感でおいしいです。

米粉の製造も行っています。
でんぷんを傷つけにくく、水分率を一定にできる米粉製粉機を使っていることが特徴です。