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2024.02.11

傷めないこだわりがたくさん!着物専門のクリーニング店 佐賀市「なぎさ本舗 京都屋」

佐賀市にある「なぎさ本舗 京都屋」
創業70年の着物専門のクリーニング店です。
四兄弟全員で家業のクリーニングを継いでいます。
4人で様々なクリーニング業を行っていて、長男が"着物のクリーニング"を担当しています。今回はその"着物のクリーニング"をご紹介します。

着物クリーニングの工程

クリーニングの前にシミや汚れなどを点検
汚れやすいエリや袖などを「予洗い」する
着物専門の洗濯機で本洗い

こちらの大きな洗濯機でも一度に洗うのは1点のみ!

洗濯機では水は一切使わず"特殊な石油系洗剤"を使用しています。

水流にも特徴があり、着物をなるべく傷つけないように「なぎさ洗い」という洗い方をしています。
一般的な洗濯機は回転して洗浄してますが、"なぎさ洗い"では水流が横に揺らしています。寄せては引く波のようです。
1点ずつ脱水機で優しく溶剤を落とす
着物の傷みを最小限に抑えるために、溶剤が滴り落ちない程度で脱水を終了させます。
干して自然乾燥させる
七五三~お正月・成人式~卒入園の季節までが繁忙期だそうです。
必要に応じて しみぬき作業
アイロンがけで仕上げる
変色や装飾の傷み防止のため、一般的なアイロンとは違い着物にアイロンは直接あてません
アイロン台にも秘密があり、アイロン台全体に下から吸い込むバキューム機能があります。
下からの吸う力上からの蒸気でキレイに仕上げます。
このように、一着一着美しく仕上げてクリーニング終了です。
大切な着物を大事に扱っていただけると安心ですよね。

もうひとつの「着物の洗い方」があります!

先ほどまでの方法では着物をそのまま洗いましたが、これからご紹介する方法「洗張り」では着物を全部ほどいて反物に作り替えて洗います。

多少の縮みなどはありますが、水で洗うことができます。

こちらは洗い終わった後に使う機械「反物専用のアイロン機(湯のし機)」です。
反物専用のアイロン機(湯のし機)とは

水洗いで縮んだ反物に蒸気をあてて、伸ばし幅を整えます。

針に反物の両端を引っかけて伸ばします。
手前側が縮んでいるため幅が狭くなっています。徐々に広げていき本来の幅まで広げます。
回転している状態で針に反物を引っかけていきます。
スピードがあるので、想像以上に難しい作業です。
このようにして仕上がった反物は着物に仕立てる他、洋服日傘などにもリメイクされます。

クリーニング後の保管のために窒素を入れる「窒素パック」というものもあります。
​一般的には真空パックをイメージされるかもしれませんが、密閉状態は着物に対しては良くないそうです。
窒素パックは防カビ効果の他、火災などの消火活動の際に水から守られた例などもあるそうです。


着物は大事に着れば「百年以上」着ることが出来ます。長く子孫に残していけるものなので"着物を大事に保管・管理できるお手伝いをしています"。
【2024年2月8日放送 かちかちPress 工場walkerより】

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