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2019.11.19

豪雨被災のライブハウスで音楽フェス ファンも応援

佐賀県の老舗ライブハウス「RAG-G」。2019年8月28日の豪雨災害で浸水被害にあいましたが、その1か月後に復活。10月中旬には音楽フェスが開かれました。RAG-Gの代表・吉田由美子さんは災害を通して何を思ったのか、そしてRAG-Gの今後について取材しました。

ライブハウス「RAG-G」

10月中旬。佐賀市中心部の各所を舞台に3日間開かれた「サガ・ボーカリストフェスティバル」。県内外から約90組のミュージシャンが参加し開催されました。
メイン会場の一つが、佐賀市松原のライブハウス「RAG-G」です。
2019年8月28日の豪雨災害。佐賀市松原では、早朝から遅いところで夜まで浸水したと言います。
その4日後、RAG-Gで行われていた片付け作業。

RAG-G関係者の男性は当日の様子を「入口から入ると腰くらいまで水が来ていた。全部水没していて、奥のステージの上に30センチほど水が来て、ほとんど機材が浸かっている状況だった。」と話しました。

多くの楽器や音響機材が浸水。その状況を心配してミュージシャンや常連客数十人が手伝いに集まりました。

手伝いに来た常連客は、被害の状況をみて「普段普通に楽しんでいるのに、びっくりした。」「見た瞬間はやっぱり悲しかった。」とショックを受けたそうです。

1か月間休業を余儀なくされたRAG-G。
経営者の吉田由美子さんは「サガ・ボーカリストフェスティバル」のほか「佐賀城下ジャズフェスティバル」など、佐賀市を拠点に音楽フェスティバルを開催する佐賀の音楽プロデューサーです。

10月初旬、吉田さんの姿は佐賀市松原のビルにありました。
吉田さんは18年間続けてきたRAG-Gを、映画館が閉館した後空きフロアになっていた100メートルほど離れたビルに移転することを決めました。

吉田さんは「ライブハウスでイベントやる方々は半年か一年かけて準備している。そのイベントを全部飛ばさないといけないというのは、いろんな意味で責任的なものがある。」と経営者としての思いを語り、また災害が起きた時のことを考え「雨の量が違うので今は。また起きるような気がする。今の場所に踏みとどまるというのは、写真を見るとやはりだめ。水害の日の写真を見ると、うわーまたこれになるぞと思うとちょっと…」と話しました。
「移転先は1mちょっと高さがあるし、ステージも上がるのでステージの上まで水がくることはほぼないと思う。」と移転先を決めたそうです。

豪雨で一時は開催も危ぶまれた「サガ・ボーカリストフェスティバル」。なんとか開催にこぎつけ、最終日は松原の界隈の9つの会場でライブ。RAG-Gでも、様々なジャンルのボーカルが歌声で盛り上げました。

「RAG-Gが一生続いていきますようにー!」
フィナーレでは、復興ソング「新しい町」を合唱しました。

吉田さんはイベントの最後の挨拶で「8月28日に水害が起きたときに、現状を見てつぶれるなと思った。」と話し始め「今回、自分がそういう遭遇してしまって思ったことは、やっぱり自粛はしない。音楽は絶対続けて、どんなことがあってもそれで応援していくとそれは強く思ったので、皆さんもそういうふうに思って、音楽でいろんなことがあっても助けてあっていきましょう!」と今後も音楽で応援し続けるという決意を語りました。

RAG-Gは2020年春に新天地に移転、また新しい道を歩み始めます。
「かちかちpress」内コーナー「特報さが20」11月7日放送分
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