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「住人いまだ戻れず」豪雨から3カ月 甚大な被害を受けた金立地区の今
2019年8月28日の豪雨災害で大きな被害を受けたにも拘わらず、あまり取り上げられることがなかった金立地区。豪雨から3カ月経った今も、大きな爪痕が残ったままです。現在の金立地区の様子を取材しました。
佐賀市金立町の集落
豪雨から2019年11月28日で3カ月。佐賀市金立町の集落には、今も熊本からボランティアが訪れています。
この集落では、まだ人が住むことができず4世帯12人が市営住宅に避難しています。
佐賀市金立町で生まれ育った古川勝茂さん。8月28日の豪雨は、33年間この地区に住む古川さんにとって初めての経験でした。
古川さんは「朝5時すぎに目が覚めて窓から外を見ると道全てが川みたいになっていた。何が起こっているのかすぐに察知できなくてパニックになったのを今でも覚えている」と豪雨災害の当日を振り返ります。
あれから約3カ月。
土砂が流れ込んだ場所の中には、孤立を防ぐため車が通れるよう整備された場所があります。
しかし、被害が大きかったこの集落では少しずつ復旧が進んでいるものの、まだ人が住める状態ではありません。
豪雨直後の9月初めには、仮設の水道が引かれました。しかし仮復旧のため、水道管はむき出しの状態です。
古川さんは「夏は日に照らされて熱湯が出てしまったり、冬は凍ってしまうことがある。水道を使えるのはありがたいが仮復旧のままだと不安は少し残る」と話します。
古川さんは「夏は日に照らされて熱湯が出てしまったり、冬は凍ってしまうことがある。水道を使えるのはありがたいが仮復旧のままだと不安は少し残る」と話します。
集落には、土砂と流木で変形した車や裂けた水道管がまだ残っています。
アスファルトの市道だった場所には、流れてきた土砂が未だ散乱したままです。
まだ、立ち入り禁止となっているところもあり、すぐ近くには全壊の住宅もあるそうです。
今後の復旧について佐賀市の担当者は「佐賀市内全箇所を復旧させるには多額の費用がかかるため、国の補助を受けるために国の認定を受けなければいけない。手続きをとらなければいけないのでどうしても時間が必要。2020年早々には現場に入って復旧させていきたい」と話しました。
佐賀市によりますと道路の復旧工事は、2020年6月ごろまでかかりそうだということで、まだまだ、この集落が元の生活に戻るには時間がかかりそうです。
集落では人的被害はありませんでしたが、古川さんは今回の豪雨で早めの避難の重要性を痛感しています。
「まずは避難指示に従う。何もなければそれでいい。何があっても火事でも台風でも地震でもとにかくみんなで会議して何かあったら必ずここに集合という場所を決めておいてほしい。」と話してくれました。
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