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もしも自分が感染したら…医療スタッフは不安と緊張の毎日
佐賀県でも新型コロナ陽性が急増
佐賀県でも、1月以降、新型コロナの陽性確認が急激に増えました。県内でこれまでに陽性が確認された人の約半数が今月(1月)に集中しています。
コロナ受け入れ医療機関は“ギリギリ”の状況
新型コロナ患者の受け入れ医療機関は“ギリギリ”の状況で、現場で働く医療スタッフは緊張と不安の毎日を過ごしています。
【佐賀県医療センター好生館 呼吸器内科 久保田未央医長】
「感染者が1日20人、30人と今まで以上に、しかもそれが長期間にわたって増えていると実感しています。病床を増やしてもマンパワー看護師さんとかスタッフの数には限りがありますし、今でもギリギリなところもあります」
感染症指定医療機関の1つ佐賀県医療センター好生館です。
去年4月と比べると、今年1月は新型コロナでの入院患者が3倍に増えました。
このため、好生館は新型コロナ専用の病床数を増やす準備を進めています。
医療スタッフ不足で募る疲労、不安
しかし、医療スタッフの数が足りず、十分な医療提供体制が組めるのか、現場からは不安の声も聞かれます。
【佐賀県医療センター好生館 陣川綾音看護師】
「第1波より重症化している患者さんが多いなっていう印象も多いので。今はこの病棟の看護師だけで夜勤と日勤と勤務をこなしているんですけど、これ以上ってなってくると、不安とか疲労も結構抱えているスタッフも多い」
【佐賀県医療センター好生館 陣川綾音看護師】
「防護着を午前中着たら3時間以上脱げない日もある。清掃業者が入れないので、看護師がトイレ掃除をしたりベッド周りの掃除をしたり、そういうのも全部なので、すごく大変だなと感じる部分は多いです」
新型コロナで入院した場合、家族が見舞いに来ることができないため、いつも以上に患者への声掛けをしています。
【佐賀県医療センター好生館 陣川綾音看護師】
「コロナにかかっているというだけで不安がいっぱいだと思うので。少しでも会えた時に出来るだけコミュニケーションを取って患者さんの思いを聞いたりとか。高齢の方も結構多いので、難聴だったりとか、会話が中々難しい時もあるんですけど、筆談にしたりとか、色々な手段を使いながらコミュニケーションは大事にしている」
好生館は重症の患者を受け入れているため、救急科と集中治療部、呼吸器内科が連携し、24時間体制で体調の急変に対応できるようにしています。
【佐賀県医療センター好生館 救急救命センター 吉富有哉医長】
「患者さん1人に対して処置が重なった時、できるだけ中に入る人数をおさえて4人くらい。それプラス、外で物品を持ってくる人たちとか、指示を出す人たちという意味合いでもう2人くらいは必要になってきます」
重症患者1人に対し、多いときには6人の医師や看護師で対応します。
【佐賀県医療センター好生館 救急救命センター 吉富有哉医長】
「これ以上になってくると、現場スタッフも患者さんも多くなる状況で、持ちこたえるのがだんだん難しくなってきている状況と思います」
一方、医療現場では、「もしも自分が感染してしまったら…」
不安と緊張の中で働く毎日です。
【佐賀県医療センター好生館 陣川綾音看護師】
「いつ自分がかかってもおかしくない。もし自分がかかってしまったら、自分だけじゃなくて、他のスタッフも仕事が停止になるので不安はありますね。」
仕事に加え、自身の感染リスクにもさらされている医師や看護師。心のケアも大きな課題です。
【佐賀県医療センター好生館 看護部 池田恵子看護師長】
「月1回精神的なアンケートや面接を繰り返しながら精神的にしっかり休めることができているかとか判断しながら勤務状況を調整している。職場から家に帰る時にはしっかり区切りを付けてもらう、仕事環境を作ってあげることは心掛けています」
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