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2021.02.05

新型コロナワクチン接種へ 自治体の課題を武雄市長にきく

ワクチン接種の主体は自治体

新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、接種の主体となる自治体の動きが活発になってきました。2月に入り佐賀市や武雄市、多久市などでワクチン接種に関する業務を担う専門の部署やチームが立ち上がっています。

2月1日にワクチン接種室を開設した武雄市の小松市長に現状や課題についてききます。

国が想定している接種の大まかなスケジュールです。

2月中旬には医療従事者の最初の接種がスタートします。

4月1日以降に高齢者、その後一般の接種が予定されていて、この主体となるのが市や町となっています。

Q.接種に向けた準備の進捗状況は?

【武雄市 小松市長】

「私たちは2月1日に接種室をつくったんですが、予約をどうするのか、実際の接種をどうすのなかなど、やることは盛りだくさんですね。ようやく一合目に行ったかなというところです」

「個別接種」「集団接種」の2つを併用

Q.接種体制は各自治体で決めていくことになりますが、武雄市の場合どのように検討されていますか?

【武雄市 小松市長】

「接種の仕方には、かかりつけ医による「個別接種」、集団会場で行う「集団接種」の2つがあります。武雄市では、この2つを併用して進めていこうと考えていて、市民の8割くらいの方が接種することを想定して準備を進めています」

Q、ファイザー社などの場合、接種は2回必要で、初回後3週間経った後に2回目を打つことになっています。各自治体では、混乱なく住民の接種ができるよう準備が必要になりますが、ワクチンを接種する医師や看護師などの人員や接種会場の確保薬剤や注射器など物資の管理誰が接種したかの管理など様々な業務がありますが、課題は?

【小松市長】

「ひとつは人員の確保。これについては医師会の強力な支援が必要だと思っています。もうひとつは会場の確保。どれくらいの方が、どのタイミングで接種にくるのか、はっきりしていませんし、ワクチンがいつ、どれくらい届くのかも明確になっていません。そういう中で、どれくらいの規模の会場が必要なのか、いくつ必要なのか、どれくらいの期間必要なのか、これがまだ見えてこないところが課題でして、様々なシミュレーションをして調整を進めているところです」

Q、武雄市を含む杵藤地区の3市4町では、3月中旬にも共同の予約センターが設けられますね。その役割は?

【小松市長】

「大事なことはスムーズに接種できる環境をつくることです。予約しようとしても電話がつながらない、こういうことがあってはダメですので、3市4町で協力して1つの予約センターをつくってスムーズな接種につなげていきたいと思っています」

武雄市の場合の具体的な接種の流れです。

接種は2回で、まず来月(3月)中旬に2回分の接種券が発送されます。

接種券が届いた人は会場や日時などを予約センターで予約。

当日は検温、問診を行い接種します。

1回目の接種から21日経過後に2回目の接種をすることになっています。

【小松市長】

「去年からコロナ対策をやっていて本当に大事だと思うのは、行政と市民の信頼関係だと思っています。いろんなお願い事を市民にする、これだけやっているんだから自分たちも頑張ろう、という信頼関係だと思っています。信頼関係につながるのは、やはり透明性だと思っていまして、いかに情報をしっかり発信していくか、公開するかということだと思っています。市民全員が知っているという状況をつくるために様々な媒体で発信していきたい」

全国訓練で感じた課題とは

Q、1月末には神奈川県川崎市で、全国で初めて集団接種を想定した訓練が行われました。課題と感じたことは?

【小松市長】

「課題は2つあると思います。ひとつは問診にすごく時間がかかるということ。かかりつけ医の方だと患者さんの病歴などを知っていますので比較的に問診は早く済むと思うのですが、集団接種会場では初めて医師と患者が会うということが多いと思います。いちからの問診だと時間がかかるなと。やはり、かかりつけ医による個別接種を増やした方が良いと思っています。もうひとつは健康観察です。コロナ禍で会場がいかに密にならない場にするかということが大事だと思っていまして、様々なシミュレーションを重ねて密にならない工夫を考えていきたい」

【小松市長】

「大事なのは国が決めたスケジュールに遅れることなく、接種したい人が一日も早く接種できる体制をいかにつくっていくかということ。問診がひとつのボトルネックであれば、特に高齢者の方については個別接種をなるべくすすめていくのが一番スムーズだと思っています

Q、市民が一斉に接種するという初めての経験になるかと思います。市や町が担う役割や今後、国や県に求めていきたいことは?

【小松市長】

「接種自体は市や町がやることです。責任をもって頑張っていきたいと思います。その上で国にお願いしたいことは、計画をつくるために、ワクチンがいつ、どれくらい入るのかを早く示してほしい。それがないと、会場をどうするか、いつやるのか、そういったことが定まってきません。もうひとつは、ワクチンが十分供給されるということを前提に全国の自治体が計画をつくっているということ。政府には遅れることなく十分なワクチン確保をお願いしたいと思っています」

 

ワクチンについては副反応などが気になる人も少なくありません。

佐賀県は来月中にもワクチン接種の質問に対応するコールセンターを設置する予定です。

 

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