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2カ月先まで予約 1日1組限定 人気のキャンプ場は元耕作放棄地【佐賀市富士町】

2022/04/01 (金) 11:50

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さがリサーチα。今回は、新型コロナの感染拡大を受け風通しのいい環境で楽しめると話題のキャンプについてです。佐賀市富士町である問題を解決しようと去年10月にキャンプ場がオープンし、人気を集めています。

去年10月に佐賀市富士町の通称・音無地区にオープンしたその名も「むおんきゃんぷ」。2カ月先まで予約が埋まるほどいま、人気を集めています。【利用客の男性】「隣のグループを気にしなくていいのが、ここの一番の魅力」Q・いつ予約した?「1月の終わりですね」

去年10月にオープンし半年でおよそ250人が訪れました。【むおんきゃんぷ・藤田健臣さん】「ここ本当にね、荒れ地でね、何も利用していなかったから、来るのはイノシシとかタヌキくらいだったけど、今こうやって色々な人が来てくれてよかったなと思う」この場所、実は30年以上放置された田んぼいわゆる“耕作放棄地”だったんです。

 地元で建築士として働く傍ら、ゲストハウスを営んでいる藤田健臣さん65歳。新型コロナの影響で客足が激減した中、目を付けたのが耕作放棄地でした。【むおんきゃんぷ・藤田健臣さん】「これが昔の写真」「ここです、ここがこんなに荒れていて放置されていた田んぼだった」「田植えの時期から秋の収穫の時期まで本当に(景色が)きれいなんですよ。だからここだけ荒れていると…なんかね。整備したいという思いがあった」

 高齢化や農業の後継者不足に伴い増え続けている耕作放棄地。県内でも1985年と比べるとおよそ5倍にあたる5069ヘクタールまで急増しています。

 しかし“田んぼ”は一足飛びに他の用途で活用することはできません。【むおんきゃんぷ・藤田健臣さん】「こんな書類を付けて“農地転用”の手続きをしないといけない。メジャー片手に測って、絵を描くところから始めたけど、なかなか大変なのでみなさんやっていないのかも」手続きは住民の承諾だけでなく、汚水の処理に関しては特別の申請や工事が必要な場合もあり、難航するのが現状です。藤田さんはおよそ3カ月かけて“雑種地”へ変更。学生の頃からの趣味が高じてキャンプ場のオープンにこぎつけました。

【軽トラが到着】藤田さん「すみません、ありがとうございます」この日、町内の住民から軽トラックいっぱいの薪が無償で届けられました。【富士町の住民】「町内にできるだけ出入りしてもらって、皆さんに楽しんでもらうのが第一。ですから大歓迎です」藤田さん「いつもありがとうございます」「役に立つことがあればと」このほかにも敷地内にあるベンチは全て譲り受けるなど、住民の協力が活動を後押ししています。

 キャンプ場は県内では珍しく1日1組限定です。【利用客の男性】「ここに来たら他の所に行けないくらい、佐賀で(キャンプに)行くならここが一番いい」「広さもあるし、なんといってもこの静けさで、これぞ“現実逃避”ここじゃないと味わえない感覚があってすごくよかった」「近くに温泉があるので、それもキャンプの楽しみかな」

 かつてはおよそ500平方メートルの耕作放棄地だったキャンプ場。藤田さんは地域への観光客を増やすことで、移住への足がかりになればと話します。【むおんきゃんぷ・藤田健臣さん】「交流するような場がいっぱいできて最初、移住はハードルが高いので交流人口をちょっとずつ増やしてその中から来てもいいなと思う人が増えたら」

 キャンプ場は土日を中心に営業していますが、平日も予約可能です。1人税込み3500円、小学生以下は無料です。
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