2023/08/10 (木) 18:40

未明に県内に最も接近した台風6号。各地で事前に対策がとられていましたが、交通に影響があったほか、強風による倒木もありました。

暴風域を伴い九州の西を北上した台風6号。県内でも被害を最小限にしようと各地で備えが進められました。
7月の大雨で大きな被害があった唐津市浜玉町の今坂地区。住民は窓ガラスにテープを貼るなど対策をしていました。

【唐津市浜玉町の住民】
「7月10日のこと（大雨）で身に染みているから土のうを作って入らないように、立てているものは寝せたり窓ガラスにはこれ」

避難所には、家の浸水や損壊を心配し、明るいうちに避難した住民の姿も。県内では約930人が避難所で過ごしました。
台風対策は店舗でも。

【原竹アナウンサー】
「午後3時前、佐賀市中心部の佐賀玉屋前です、時折よろけそうになるほどの強い風が吹いてきます。その影響で佐賀玉屋では扉を閉鎖、そして営業時間の短縮を行っています」

次第に風が強まる中、佐賀市の佐賀玉屋は9日、午後3時で営業を終了。
出入口付近に土のうを置くなど従業員が作業に追われていました。

【田村淳一郎記者】
「すごい勢いで雨が流れていきます」

台風6号は10日未明に県内に最も接近、明け方に雨脚が強まり横殴りの雨に。
佐賀市北山では、午前5時すぎまでの1時間で46.5ミリの激しい雨が降りました。

【原竹アナウンサー】
「佐賀市兵庫北です。台風の影響か木が裂けるように割れています」

佐賀市では午前6時前、27.5メートルの最大瞬間風速を観測。街路樹が倒れるなどし、業者が朝から撤去作業を進めていました。
県によりますと9日正午すぎ、佐賀市の60代の女性が風にあおられ自転車で転倒、軽いけがをしたということです。
また、県内各地で停電が発生、太良町では復旧作業が行われています。

【出勤予定の人】
「始発に乗ろうと思ったんですけど、甘かったですね」

JRは計画運休を実施し、在来線の全線で9日夜8時ごろから10日午前中にかけ、運転を見合わせました。
9日午前のJR佐賀駅には帰宅や通勤に困る人の姿も…

【岐阜からの観光客】
「息子が中学生で吉野ヶ里遺跡に行きたいって言ったので吉野ヶ里遺跡に来ました。タイミング悪かったです。今日帰れることを祈っています」

【長島百花記者】
「午前10時の戸ケ里漁港です。港には流木などのゴミが漂着しています」

佐賀市の戸ケ里漁港では、7月の大雨で流れ着いた流木などの撤去を終えたところで、再び強風による被害を受けました。
有明海沿岸では台風の吹き返しとみられる強い南風が吹いていて、農作物の塩害など今後の影響も懸念されます。

台風の影響で、鉄道や空の便など、県内の交通機関は長期間影響がありましたが、11日は各社で始発から通常運行する予定となっています。