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「生きる力くれた」被災地で続く自衛隊の”入浴支援”感謝のメッセージも【佐賀県】

2024/03/20 (水) 19:00

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元日の能登半島地震から2カ月半が経ちました。吉野ヶ里町にある陸上自衛隊目達原駐屯地は、今も現地で入浴支援を続けています。被災者からは「生きる力を与えてくれた」という感謝のメッセージも届きました。

「お帰りなさいませ!」3月8日、拍手で出迎えられる隊員たち。

石川県能登町で任務を終え、佐賀に戻ってきました。

【久野英次2等陸佐】「入浴支援隊久野2佐以下38名の者は、令和6年2月19日から同年3月8日までの間、災害派遣活動実施中のところ任務終了につき原隊復帰を命ぜられました」

これが、目達原駐屯地からは“第4陣”の帰還。隊長をはじめ、第1陣からおよそ2カ月間、被災地で活動を続けた隊員もいます。

【西部方面後方支援隊長 中村公多朗1等陸佐】「2カ月ぶりに、無事に目達原駐屯地に戻ってきてくれました。本当にありがとう」

テントの中に続々と入る人たち。自衛隊の“入浴支援”です。多くの被災者にとって、これが久しぶりのお風呂でした。

【久野英次2等陸佐】「みなさん本当に風呂を楽しみにしていて、帰るときに『ありがとう、また来るよ』と。しっかりとした支援をしないといけないなと感じた」

【荒嶋泰輔3等陸曹】「地震での災害派遣は今回初めて。お風呂に入れる幸せを(被災者は)楽しみにしているのでそれにしっかり対応できるように支援できたと思う」

こちらが、実際の入浴施設。シャワーが5本、浴槽が1つあります。風呂の水は、近くの川からポンプでくみ上げます。自前の浄水器で、1カ所あたり1日50トンのきれいな水を作りました。この水をボイラーで沸かしますが、現地では想定外のトラブルも。

【久野英次2等陸佐】「機材が故障する場面が結構あった。(受付開始の)1~2時間前にお湯を張る。張る時点で(温度が)上がりきらない。支援開始まで短時間の勝負で綱渡りのような…」

壊れた機材は部隊で直し、湯を沸かせない事態はなんとか回避しました。受け付けは午後1時から9時。能登町に設置した3カ所で、これまでにおよそ5万7500人が利用しました。テントには、利用した人が書きこめるノートがあります。

【メッセージ】「14日ぶりのお風呂です。見通しの立たない日々ですが生きる力を与えてくれる入浴です。ありがとうございます」

【荒嶋泰輔3等陸曹】「お風呂から上がったときに気持ちよかったよ、ありがとうと言ってもらえて大変うれしかった」

被災者の希望に応え、ドライヤーも設置しました。支援活動中には、こんな出来事も…。

【荒嶋泰輔3等陸曹】「バレンタインの日に小学生が地元の花屋から花をもらったらしくありがとう、と持ってきてくれて一人一輪ずつ渡してくれたのがとてもうれしかった。わざわざ僕たちにくれるという優しさに感激した」目達原駐屯地はこれまでにのべ146人を被災地へ派遣。現在も、第5陣が支援を続けています。

【久野英次2等陸佐】「私の感覚では(復旧は)ちょっとまだ進んでいないんじゃないかと。被災者に少しでも入浴でリラックスしてもらうとともに復興が少しでも早く進むよう祈るしかないなと」
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