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「練上げ技法」佐賀市の陶芸家 西岡孝子さん “気が遠くなる”丁寧な作業【佐賀県】
2025/02/17 (月) 18:19
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佐賀で奮闘する人を紹介する「佐賀人十色」まずはこちらの作品ご覧ください。
表と裏が同じ柄になっています。“気が遠くなる”といわれる特殊な技法で作られているんです。手がけているのは佐賀市の陶芸家で年間数百個の作品を生み出しています。毎日工房にむかうのは「この技法を知ってほしい」という思いからでした。
佐賀市にある八戸窯で、土をこねること30年。
全国でも珍しい練上げ技法で制作に明け暮れる陶芸家西岡孝子さん58歳です。
【西岡孝子さん】
「この技法をもっといろいろな人に知ってほしい。種類でも年間200種類くらいは作っているかもしれないですね。個数で言うとどうだろう1000個は作っていないな」
「練上げ技法を知ってほしい」その思いから、12万人の来場を見込む佐賀市の恒例行事「佐賀城下ひなまつり」や有田の九州陶磁文化館と2月だけでも2つの展示会で約100点を制作し、精力的に作品を世に出し続ける西岡さん。
実はこの技法、陶芸家からは“気が遠くなる作業”と言われています。
【リポート・堀】
「練り上げ技法の作り方が基本的に載っていないのはなぜ?」
【西岡孝子さん】
「企業秘密だと思うので多分みんないろいろなやり方があるので載せてないんじゃないんでしょうかね」
【リポート・堀】
「今回特別に見せてもらってもいいですか?」
【西岡孝子さん】
「はい。真似されてもそれ以上のことをやればいいと思っているので」
手間がかかることから陶芸家からは敬遠される練上げ技法は顔料が命。まずは1時間かけて色つきの粘土を作ります。
【リポート・堀】
「顔料って高いんですか?」
【西岡孝子さん】
「1キロ1000円から2万円までいろいろな値段があります。」
【リポート・堀】
「普通の技法の何倍顔料使う?」
【西岡孝子さん】
「表面だけじゃないので多分何十倍」
【西岡孝子さん】
「毎日の作業です。これがないと次が作れないので」
顔料が馴染むまで3カ月待ちようやく肝となる模様作り、今回は基本の丸を作ってもらいます。
試しに記者も作ってみると…
【リポート・堀】
「全然ちがう。丸作るの相当むずかしいですね」
【西岡孝子さん】
「これでいま水色のところが7ミリですが、普通は2ミリくらいで巻きます」
【西岡孝子さん】
「これはさっき作った丸をたくさん作って花の模様に組み合わせて3カ月ほど寝かせたものです。ここが1番みんながわっというところ」
いよいよ完成した模様が姿を現します。
【西岡孝子さん】
「できあがり」
【リポート・堀】
「完成したときどんな気持ち?」
【西岡孝子さん】
「割れませんように」
一般的なろくろの作品は通常1カ月ほどかかるといいますが、練上げは色や模様が土に馴染む時間がいるため6カ月かけてようやく完成します。
色のついた土を重ね合わせたり巻いたりして裏と表同じ模様を作り出すこの技法。
西岡さんの技に惚れ込んだ長年のファンが多くいます。
【ファン歴30年】
「繊細な緻密な柄がよく出ているのが楽しいです。見ていて」
【リポート・堀】
「お気に入りの作品は?」
【ファン歴30年】
「このバルーンが1番いいですねバルーンといったら佐賀の空じゃないですかそれを表現しているのがもうすごくいいです」
【ファン歴3年】
「娘がイチゴのお茶碗で私がお花柄のお茶碗、母が色違いのお花柄のお茶碗、3人で使っていてご飯おいしく食べています」
佐賀市の飲食店では料理に彩りを添えています。
【むとう店主 武藤孝志さん】
「女性に喜ばれますし、店をする時に彼女のお皿を使いたかった」
【西岡孝子さん】
「使い勝手がいいような飲み口にしても飲みやすいような、テーブルに置いても楽しめて使えるオールマイティな器作りを目指しています」
多くの人に愛される練上げと西岡さんの出会いは、陶芸が好きな母の影響で、窯業学校に入学したすぐのことでした。
【西岡孝子さん】
「自分が好きなものを買ってくる(課題)があって、毎日有田陶器市に通って探したのがこのぐい飲みでした。たくさん陶器市にあるなかでこれに出会えたのはすごくラッキーだった」
練上げの魅力に惹かれのめり込んでいった西岡さんは、練上げの代表的陶芸家・山梨県の會田雄亮さんに7年間弟子入りします。
その後八戸窯を開き独立。
30年間制作に明け暮れ、受賞作も多く産み出してきました。
年間数百個の制作に毎月参加する展示会の準備、いまは来年迎える還暦に合わせ新たな作品作りへのアイデアを巡らせています。
【西岡孝子さん】
「この技法をもっといろいろな人に知ってほしい。器を見ただけで八戸窯・西岡の作品とわかってもらえるところまでいきたいと思っています」
西岡さんの作品は、佐賀市八戸にある八戸窯のほか3月9日まで佐賀市で開かれている佐賀城下ひなまつりの旧牛島家で展示・販売されています。
表と裏が同じ柄になっています。“気が遠くなる”といわれる特殊な技法で作られているんです。手がけているのは佐賀市の陶芸家で年間数百個の作品を生み出しています。毎日工房にむかうのは「この技法を知ってほしい」という思いからでした。
佐賀市にある八戸窯で、土をこねること30年。
全国でも珍しい練上げ技法で制作に明け暮れる陶芸家西岡孝子さん58歳です。
【西岡孝子さん】
「この技法をもっといろいろな人に知ってほしい。種類でも年間200種類くらいは作っているかもしれないですね。個数で言うとどうだろう1000個は作っていないな」
「練上げ技法を知ってほしい」その思いから、12万人の来場を見込む佐賀市の恒例行事「佐賀城下ひなまつり」や有田の九州陶磁文化館と2月だけでも2つの展示会で約100点を制作し、精力的に作品を世に出し続ける西岡さん。
実はこの技法、陶芸家からは“気が遠くなる作業”と言われています。
【リポート・堀】
「練り上げ技法の作り方が基本的に載っていないのはなぜ?」
【西岡孝子さん】
「企業秘密だと思うので多分みんないろいろなやり方があるので載せてないんじゃないんでしょうかね」
【リポート・堀】
「今回特別に見せてもらってもいいですか?」
【西岡孝子さん】
「はい。真似されてもそれ以上のことをやればいいと思っているので」
手間がかかることから陶芸家からは敬遠される練上げ技法は顔料が命。まずは1時間かけて色つきの粘土を作ります。
【リポート・堀】
「顔料って高いんですか?」
【西岡孝子さん】
「1キロ1000円から2万円までいろいろな値段があります。」
【リポート・堀】
「普通の技法の何倍顔料使う?」
【西岡孝子さん】
「表面だけじゃないので多分何十倍」
【西岡孝子さん】
「毎日の作業です。これがないと次が作れないので」
顔料が馴染むまで3カ月待ちようやく肝となる模様作り、今回は基本の丸を作ってもらいます。
試しに記者も作ってみると…
【リポート・堀】
「全然ちがう。丸作るの相当むずかしいですね」
【西岡孝子さん】
「これでいま水色のところが7ミリですが、普通は2ミリくらいで巻きます」
【西岡孝子さん】
「これはさっき作った丸をたくさん作って花の模様に組み合わせて3カ月ほど寝かせたものです。ここが1番みんながわっというところ」
いよいよ完成した模様が姿を現します。
【西岡孝子さん】
「できあがり」
【リポート・堀】
「完成したときどんな気持ち?」
【西岡孝子さん】
「割れませんように」
一般的なろくろの作品は通常1カ月ほどかかるといいますが、練上げは色や模様が土に馴染む時間がいるため6カ月かけてようやく完成します。
色のついた土を重ね合わせたり巻いたりして裏と表同じ模様を作り出すこの技法。
西岡さんの技に惚れ込んだ長年のファンが多くいます。
【ファン歴30年】
「繊細な緻密な柄がよく出ているのが楽しいです。見ていて」
【リポート・堀】
「お気に入りの作品は?」
【ファン歴30年】
「このバルーンが1番いいですねバルーンといったら佐賀の空じゃないですかそれを表現しているのがもうすごくいいです」
【ファン歴3年】
「娘がイチゴのお茶碗で私がお花柄のお茶碗、母が色違いのお花柄のお茶碗、3人で使っていてご飯おいしく食べています」
佐賀市の飲食店では料理に彩りを添えています。
【むとう店主 武藤孝志さん】
「女性に喜ばれますし、店をする時に彼女のお皿を使いたかった」
【西岡孝子さん】
「使い勝手がいいような飲み口にしても飲みやすいような、テーブルに置いても楽しめて使えるオールマイティな器作りを目指しています」
多くの人に愛される練上げと西岡さんの出会いは、陶芸が好きな母の影響で、窯業学校に入学したすぐのことでした。
【西岡孝子さん】
「自分が好きなものを買ってくる(課題)があって、毎日有田陶器市に通って探したのがこのぐい飲みでした。たくさん陶器市にあるなかでこれに出会えたのはすごくラッキーだった」
練上げの魅力に惹かれのめり込んでいった西岡さんは、練上げの代表的陶芸家・山梨県の會田雄亮さんに7年間弟子入りします。
その後八戸窯を開き独立。
30年間制作に明け暮れ、受賞作も多く産み出してきました。
年間数百個の制作に毎月参加する展示会の準備、いまは来年迎える還暦に合わせ新たな作品作りへのアイデアを巡らせています。
【西岡孝子さん】
「この技法をもっといろいろな人に知ってほしい。器を見ただけで八戸窯・西岡の作品とわかってもらえるところまでいきたいと思っています」
西岡さんの作品は、佐賀市八戸にある八戸窯のほか3月9日まで佐賀市で開かれている佐賀城下ひなまつりの旧牛島家で展示・販売されています。
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