佐賀のニュース

  1. トップ
  2. 佐賀のニュース
  3. 新型コロナ影響 “タマネギ出荷後送り”に生産者は…【佐賀県】

新型コロナ影響 “タマネギ出荷後送り”に生産者は…【佐賀県】

2020/05/18 (月) 18:00

サムネイル
新型コロナウイルスの影響で需要が縮小する県産のタマネギ、供給過剰を緩和するため約1万1000トンの出荷を後送りすることになりました。今が旬のタマネギを出荷できなくなった農家の反応は…?


生産者 片渕康弘さん:「せっかくここまで良いタマネギができているのに…」「(コロナの影響が)農業の現場にここまでダメージがあるとは思ってもいなかった」
全国2位の出荷量を誇る県産のタマネギ、みずみずしく甘くやわらかいのが特徴です。今年は暖冬の影響で大玉で質もよく、豊作といわれていました。

生産者 木室哲郎さん:「天候に恵まれ豊作傾向で質もバッチリでみずみずしくておいしい」「タマネギは免疫力アップにつながるので今からいっぱい食べて欲しい」
しかし緊急事態宣言の後、価格が平年の半分ほどに低下していることや、全体の6割以上を占める業務加工用の需要が低迷しています。また、先に出荷のピークを迎えていた北海道産タマネギが市場で充分に消費されていないことも出荷を難しくしています。この状況を受けJAさがは「緊急需給調整事業」を国に申請、平成以降初めてとなる「産地調整後送り」の手続きに乗り出しました。市場の供給過剰状態を緩和することが目的で収穫や出荷を後送りすることで出荷量を減少させ、状況が好転したら出荷を再開します。

一方、好転しない場合は生産者の判断で土に混ぜ込むなど対応をとることになります。対象は今月31日にかけて関東と九州に送る予定だった早生品種のうち8割ほどにあたる約1万1000トンです。

生産者片渕康弘さん:「様子を見ながら出荷できれば出荷していきたい」
白石町福田で約30年タマネギを栽培している片渕康弘さん。県たまねぎ部会の部会長も務めています。
生産者 片渕康弘さん:「消費者においしかったよと言ってもらうことが一番の喜び」「そこに到達できない(かもしれない)なんかもうなんとも言葉にできない腹立たちさがある」
さらにタマネギの病害を防ぐ対策を今年は万全にしたことから、多くの経費がかかったということです。たとえ出荷できたとしても、経費分を賄えない状況だといいます。
生産者 片渕康弘さん:「資材を生かし、地元の畜産農家と提携しながら堆厩肥をまいて土づくりに努めてきた」「7割8割が経費だからそれはすでに使っている…」
今回の出荷を後送りした分については、国から一定額の補助金が支給されることになっていますが、JAさがはネット販売により力を入れ生産者を支援していきたいとしています。
キーワードから探す
佐賀のニュース
特集ニュース

災害の記憶

豪雨、地震、大雪…近年激甚化する災害。過去の教訓を防災に生かしていこうと、県民のみなさんの災害の記憶をシリーズで掲載します。

さがリサーチα

佐賀のニュースをサガテレビの記者が掘り下げるコーナー。もっと知りたくなる佐賀を紹介。

ピックアップ

サガテレビ選りすぐりの企画ニュース、独自取材のニュースを掲載。

新幹線長崎ルート

戦争の記憶

終戦後、日本は、他国と戦火を交えていませんが、ウクライナ侵攻など戦争・紛争は絶えません。サガテレビでは、「戦争の記憶」を次世代へ語り継ぎ、平和について考える取材を続けていきます。

オスプレイ

オスプレイの佐賀空港配備計画の行方は…。サガテレビでは徹底取材を続けていきます。

衆院選 佐賀 2024

週間NEWSランキング

こちらもおすすめ

全国のニュース FNNプライムオンライン