佐賀のニュース

  1. トップ
  2. 佐賀のニュース
  3. 「壊滅的だ」有明海のノリ 色落ちで例年より1カ月早く網撤去の地域も 【佐賀県】

「壊滅的だ」有明海のノリ 色落ちで例年より1カ月早く網撤去の地域も 【佐賀県】

2021/02/26 (金) 18:48

サムネイル
18年連続の日本一を目指す佐賀県産の養殖ノリ。今シーズンは、雨が少ない影響で、ノリの色が黒くならない「色落ち」が見られ、例年より1カ月ほど早く生産を終える漁業者も出ています。

ノリ漁業者 松本拓矢さん:「一気に魂の抜けたような、どうしようかと。まだ取りたかったなと」
鹿島支所七浦事業所 山下英彦運営委員:「うちの地区のノリ養殖としては、壊滅的危機ですよね、ここまで、こんな(色落ちした)ノリが取れるというのは」

24日の鹿島市七浦の漁港です。
漁業者が海からノリ網を引き揚げていました。いつもは3月末までがノリ漁期ですが、七浦地区は一部の網を除き、今シーズンは1カ月ほど早く網を上げることにしました。
リポート:「本来であれば黒々としたノリが、このように薄い緑色に色落ちし、漁業者を悩ませています」
今シーズン、雨が少なかったことなどからノリの生育に必要な栄養塩が不足し、「色落ち」は、太良町や鹿島市、白石町沖の漁場中心に広がっています。
七浦地区では、このまま、生産を続けても、コストを回収するだけの売り上げが見込めないと判断し、今シーズンのノリ養殖を終えることを決めました。

鹿島支所七浦事業所 山下健吾のり部会長:「ここ20何年漁をしているが、一番最低の年です今年は。こんなに冷凍が取れなかった年はありません」
先月9日に始まった冷凍網ノリの生産。佐賀県産のノリのおよそ7割を占めるのがこの時期の冷凍網ノリです。
25日開かれた、ノリの入札会では1枚当たりの単価が最も高いものと色落ちしたノリでは、10円以上の開きがありました。
ノリ漁業者 松本拓矢さん:「生活がかかっているから、ご飯も食べていかなければ。(ノリが取れる)見込みもないし、いつまでも網を置いていても結局一緒だから」
漁業者にとっては、「主力」の冷凍網ノリで、枚数、販売額を伸ばしたいところですが、海の状況は一向に回復せず、一部の地域では苦渋の決断を迫られました。
鹿島支所七浦事業所 山下英彦運営委員:「ノリ養殖を全うして終わるのが、本来のノリ養殖ですもんね。それをこんなに早くやめるという形になって残念でなりません」
キーワードから探す
佐賀のニュース
特集ニュース

災害の記憶

豪雨、地震、大雪…近年激甚化する災害。過去の教訓を防災に生かしていこうと、県民のみなさんの災害の記憶をシリーズで掲載します。

さがリサーチα

佐賀のニュースをサガテレビの記者が掘り下げるコーナー。もっと知りたくなる佐賀を紹介。

ピックアップ

サガテレビ選りすぐりの企画ニュース、独自取材のニュースを掲載。

新幹線長崎ルート

戦争の記憶

終戦後、日本は、他国と戦火を交えていませんが、ウクライナ侵攻など戦争・紛争は絶えません。サガテレビでは、「戦争の記憶」を次世代へ語り継ぎ、平和について考える取材を続けていきます。

オスプレイ

オスプレイの佐賀空港配備計画の行方は…。サガテレビでは徹底取材を続けていきます。

衆院選 佐賀 2024

週間NEWSランキング

こちらもおすすめ

全国のニュース FNNプライムオンライン